住まいるダイヤルで受け付けた電話相談のなかから、消費者の皆様に参考となる相談事例を紹介したものです。

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強引に進められたリフォーム工事の代金を払いたくない。

相談ID:586

Q:  古い木造住宅に1人で住んでいます。2か月前、見ず知らずのリフォーム業者が、「無料床下点検」と言って来訪しました。業者は床下にもぐり、「シロアリ防除工事をしたほうがいい、20万円にまけておきます」と言うので、すぐにやってもらい、代金を払いました。その時、契約書のようなものにサインをしましたが、控えは渡されませんでした。業者からは「床板も交換したほうがいい」と勧められましたが、金額がはっきりしなかったので、床板工事はしませんでした。
ところが1か月後、また業者がやって来て、すぐに床板工事にとりかかるそぶりを見せたので、「見積書を持ってくるように」と言って追い返しました。3日後、見積書を持ってきましたが、説明を聞いている最中に、同行の職人が工事を始めてしまいました。仕方がないので「工事費13万円」で折り合いましたが、養生もせず、埃があまりにひどいので、話し合いをして、途中で工事をやめてもらいました。
このたび業者から8万円の請求書が届きましたが、このように強引に進められた工事に費用を払わなければいけないのでしょうか。
A: 訪問販売によるリフォーム工事のトラブルのようです。訪問販売は、特定商取引法という法律の中で、事業者名等の明示義務、書面交付義務、不当な勧誘行為の禁止、クーリング・オフ制度など、さまざまな規制が定められています。
契約は当事者の合意によって成立しますので、いったん契約するとそれを守らなければならず、原則として一方的な解約はできません。しかし訪問販売のように、突然来訪して勧誘されると、冷静に考えられないまま契約してしまうことがあります。そこで、契約後によく考え、消費者から契約を解除することができるクーリング・オフ制度が定められているのです。たとえ工事が終わっていてもクーリング・オフが可能な場合があります。クーリング・オフが成立した場合は、業者は代金を請求できず、すでに受け取っているお金を返す義務があります。
クーリング・オフは、特定商取引法において業者が消費者に交付することが義務付けられている法定書面(特定商取引法第4条、第5条)の提出日から8日以内に通知を発送することで成立します(同法第9条)。2か月前のシロアリ防除工事では、法定書面が提出されていないようですから、今からでもクーリング・オフが可能です。
その後の床板工事については、説明の最中に職人が工事を始めたということですから、そもそも契約が成立していないとして費用の支払いを拒否することも考えられます。もっとも、事前に見積書の提出を求めたり、事後に費用を話し合って合意したり、途中で工事を中止させ、それに応じて業者も減額していることなどから、一切の合意がなく契約が成立していないと主張するのは容易ではないと思われます。とはいえ、この床板工事も訪問販売として、シロアリ防除工事と同様に特定商取引法の規制を受けますから、法定書面が提出されていなければ、クーリング・オフが可能であると考えられます。
話し合いが進まない場合は、専門家相談の利用もご検討ください。これまでの経緯を時系列にまとめておくなど、記録を整理しておくと相談がしやすいと思われます。

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