弁護士会と連携して実施している専門家相談(弁護士と建築士による対面相談)のなかから、消費者の皆様に参考となる相 談事例を紹介したものです。

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シックハウスを理由に住宅の購入者から買取りを請求されている。

事例番号(新築住宅):8

Q:  (住宅販売業者から)当社が販売した住宅を購入したお客様がシックハウスに関する医師の診断書を持って来て、買取りを請求されています。
特定の化学物質の濃度が高いことは認識していましたが、当社としては、建築基準法等の法令に適合した住宅を引き渡しており、原因は住宅だけにあるとは考えられません。当社は買取りに応じるつもりはなく、対応を検討中です。
今後、どのように対応したら良いでしょうか。
A: 【弁護士の助言】
住宅を購入されたお客様がシックハウスに関して罹患したからといって、必ずしも、法的に建物の瑕疵が認められるとは限りません。
シックハウスには、建物からの化学物質の他にもカビ・ダニなどや、家具・日用品からの化学物質なども影響します。また、建築基準法で規制の対象となっているホルムアルデヒド等の化学物質以外にも健康に影響を与える化学物質があり、「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」(座長:林裕造元国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター長)の中間報告書に基づき、これまでに13物質について指針値が策定されています。
本件では、建築基準法等関係法令に適合しているか、一般的に配慮すべき技術的水準を満たしていたか(契約時にお客様の体調についてどの程度把握していたか)等が問題となります。
なお、相談の対象となる住宅は瑕疵担保履行法に基づく保険付き住宅ですので、購入者との話し合いが進まないようであれば、住宅紛争審査会を利用することも一つの方法です。
A: 【建築士の助言】
シックハウスは、何が原因であるかわからないところもありますので、専門機関に依頼して住宅の調査やシックハウスの原因と考えられる化学物質の測定を行うことをおすすめします。購入者との話し合いがうまく進まない様であれば、住宅紛争審査会の紛争処理手続きを利用し、現地調査や空気中の化学物質の濃度測定等を行い、その結果を基に調停等による解決を図ることも一つの方法です。

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