弁護士会と連携して実施している専門家相談(弁護士と建築士による対面相談)のなかから、消費者の皆様に参考となる相 談事例を紹介したものです。

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断熱性能の高い仕様で新築した住宅の冬の寒さがひどい

事例番号(新築住宅):21

Q:  引渡し後、最初の冬に、2階リビングダイニングキッチンと1階寝室の寒さがひどいことに気が付きました。施工業者から、フラット35S(金利Bプラン)の基準に適合し、省エネルギー対策等級4、窓にはLow-E複層ガラスサッシを使用しているので、戸建て住宅としては断熱性能が良い仕様になっていると言われました。
施工業者に断熱性能を向上させるための改修工事等を実施するように求めたところ、冬は寒いのが当たり前なので自分で対処するように言われました。施工業者とどのように交渉すればよいでしょうか。
A: 【弁護士の助言】
断熱性能の不足は、住宅品確法(※)による瑕疵担保責任である構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分の瑕疵ではありません。そのため、瑕疵担保責任の期間は1年と考えます。
相談を担当した建築士の言うように、第三者である建築士等の専門家に調査をしてもらい、その調査内容を元に、契約時の設計図書(断熱工事の仕様等)との相違や不適切な施工等の具体的な内容、断熱性能を向上させるために必要な改修費用等を明記した資料を作成し、引渡しから1年以内に配達証明付内容証明郵便で施工業者に送付し、改修工事等の請求することよいでしょう。
施工業者との話し合いによる解決ができない場合は、第三者の専門家である弁護士や建築士が解決のお手伝いをする住宅紛争審査会の紛争処理を利用することも、ひとつの方法です。
※住宅品確法:住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年6月23日法律第81号/最終改正平成26年6月27日法律第92号(2016年3月現在))
A: 【建築士の助言】
フラット35Sの融資を受けるためには、所定の物件検査を受け、住宅金融支援機構の基準に適合していることを示す適合証明書の発行を受けることが必要です。フラット35S(金利Bプラン)として適合証明書が発行されているのであれば、断熱不良等の原因は、躯体や開口部の断熱ではなく、例えば、換気方法や施工精度など、別の問題である可能性もあります。
写真を拝見すると、壁や天井に隙間があり、天井の断熱材の敷き方が雑なところがあるなどの箇所が見受けられます。まずは、第三者である建築士等の専門家に依頼して、不具合の状況や原因に関する調査を実施することをおすすめします。

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