弁護士会と連携して実施している専門家相談(弁護士と建築士による対面相談)のなかから、消費者の皆様に参考となる相 談事例を紹介したものです。

その他の事例はこちら

築13年のマンションで外壁タイルの剥がれがひどい

事例番号(新築住宅):29

Q:  築13年のマンションの管理組合理事をしています。外壁タイルが異常な剥がれ方をしていることが気になっていたため、大規模修繕計画の際、工事業者に外壁の打診調査をしてもらいました。工事業者の見解は、新築時の施工不良の可能性がある、とのことでした。
売主と施工業者に連絡したところ、施工業者は接着強度検査などの調査を行い、ある程度、施工不良を認めましたが、全面調査については足場を全面に架けなければいけないということで応じてくれません。売主は施工不良を認めません。
売主または施工業者に責任を追及することはできるでしょうか。
A: 【弁護士の助言】
法的責任としては、瑕疵担保責任(売主)と不法行為責任(施工業者)が考えられます。
瑕疵担保責任については、引渡しから10年経過している場合には、既に全ての瑕疵について権利行使期間(除斥期間)が経過している可能性があります。また、売買契約書において、どのような保証がなされているのかは別途確認した方がよいと思われます。
不法行為責任については、基本的な安全性を損なう瑕疵があり、かつ、これについて、過失を立証することが必要です。外壁タイルの崩落は、放置すると通行人、居住者等に対して危険を及ぼす可能性があるため、このことを理由として、不法行為責任を追及することが検討課題となります。なお、不法行為責任については、損害及び加害者を知ってから3年、行為の時から20年という間、権利行使が可能です。
A: 【建築士の助言】
相談者が持参した資料をもとにタイルが剥がれた状態を確認したところ、全面調査をしたほうがよいと思われます。また、全面足場でなくとも調査を行う方法がありますので、調査会社などに確認するとよいでしょう。段階的に調査を行い、タイルの剥がれか浮きが広範囲にわたるのであれば、大規模修繕を前提に本格的に足場をかけて調査補修を行う必要があります。
なお、建築基準法では、築後10年を経てからの最初の調査の際に、全面打診等により調査が義務付けられています。管理会社に対して、タイルの浮き等の確認をした履歴があるかどうか確認しておくとよいでしょう。

<< 戻る

ページのTOPへ