弁護士会と連携して実施している専門家相談(弁護士と建築士による対面相談)のなかから、消費者の皆様に参考となる相 談事例を紹介したものです。

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新築引渡し後、隣家よりガス給湯器の移設を要望されている

事例番号(新築住宅):30

Q:  新築引渡し後、隣家から、当方宅に設置されたガス給湯器がリビングからの視界に入り、熱風と排気ガスが入ってくるので移設してほしいと要望されています。ガス給湯器の位置に関しては施工業者に任せていたにもかかわらず、施工業者からは移設費用を負担するよう言われています。移設の要望や費用負担に応じなければならいのでしょうか。
A: 【弁護士の助言】
施工業者は、建築基準法などの法令を順守しているので責任がないと主張しているようですが、あくまでそれは行政との関係であり、民民の問題は私法により解決されるものです。施工業者としては、隣地との関係で設計業務を履行する必要があり、近隣に何らかの被害を及ぼすような設計をしたことについて責任を問われる余地はある可能性があります。
隣家との関係であれば、相隣関係としてお互いに受忍限度があり、その受忍限度を超える場合には、移設などの請求が出来る可能性はありますが、受忍限度(※)の範囲内であれば、過度な請求となる可能性もあると考えられます。
A: 【建築士の助言】
給湯器メーカーの性能、仕様、設置基準などの詳細を確認する必要があります。基準等に抵触があれば、施工業者に問題提起するとよいでしょう。
給湯器の位置については設計段階の問題なので、仮に給湯器を移設する場合、その費用を相談者が負担する必要は考えにくいと思われます。

※受忍限度:社会生活において一般に受忍するのが相当であると考えられる限度

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