住まいるダイヤルで受け付けた電話相談のなかから、消費者の皆様に参考となる相談事例を紹介したものです。

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インスペクションの結果、耐震性がないことが判明したので中古住宅の売買契約を解除したい。

相談ID:686

Q:  耐震適合証明書(※)を取得している築30年の木造2階建て・リノベーション済の中古住宅を、宅建業者から購入予定で、手付金を支払い済みです。念のため、自分で住宅専門のインスペクション(※2)会社に調査を依頼したところ、耐震診断で「倒壊の恐れがある」と判定されました。その際、「リフォームして間取りを広くしたために耐震性能が落ちたのだろう」と言われました。また、「この状態では自分なら耐震適合証明書は書かない」とも言われました。 そこで、宅建業者に確認したところ、本物件の耐震適合証明書は、リノベーション前のものであることが分かりました。
当方としては、これを理由に契約解除をしたいと考えていますが可能でしょうか。
A:

売主である宅建業者が、リノベーション実施前の耐震適合証明書を以て、あたかも現在の耐震性能かのように示していた場合、重要事項説明義務違反となります。錯誤を理由とする契約の無効(民法95条)、詐欺を理由とする取消(民法96条1項)、または、不実の告知(消費者契約法4条1項)にあたることを主張して、契約を解消することが考えられます。ただし、耐震基準適合証明書がどのような位置付けで示されたかにもよりますので、耐震適合証明書を持参の上、弁護士や不動産の専門家に意見を聞いてみることをおすすめします。

なお、昭和56年5月31日以前に建てられた住宅の場合は、耐震診断実施の有無や、実施した場合にはその内容等について重要事項説明書に記載することとなっています(宅地建物取引業法35条 1 項14号)。また、平成30年4月1日より宅地建物取引業法の一部が改正施行され、買主等に対し、重要事項としてインスペクションの実施等について説明することが義務化されます。

 

※耐震適合証明書…建物が法令上の耐震基準を満たしていることを証明する書類

※2 インスペクション…建物の基礎、外壁等に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化現象・不具合事象の状況を目視、計測等により調査するもの

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