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新築マンションのサッシからすきま風の音がする。

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ご相談内容

相談年月:2014年3月

19階建て新築分譲マンションの17階にある住戸を購入しました。入居後しばらくして、風の強い日に、北側にある部屋の引き違い窓サッシから一定の音程がある笛の鳴るような音が聞こえるようになりました。その音が気になって眠れません。そのサッシは共用廊下に面して設けられている複層ガラスの窓です。
売主のアフターサービス担当者に連絡したところ、サッシ業者が見に来て、サッシを調整してくれました。笛の鳴るような音は低くはなりましたが、まだ空気が抜けるようなシューシューという音がします。24時間換気用の給気口を閉じても、音は止まりません。
まだ音が鳴るため、サッシメーカーにも見てもらいましたが、サッシ自体には問題はないと言われました。
アフターサービス担当者から「これくらいの音は仕方がない」と言われていますが、他住戸でこのような問題は起きていないようなので、納得がいきません。このまま我慢するしかないものでしょうか。

回答

サッシメーカーは、サッシ自体には問題はないと言っているとのことですので、マンションの高層階に必要な性能を有するサッシが使用されている可能性が高いと考えられます。
サッシそれ自体が十分な性能を有していても、室内外に圧力差が生じている場合には、ご相談のようにシューシューという空気が抜けるような音がすることがあります。これは、引き違い窓の隙間を塞ぐために取り付けられたパッキングなどの気密部品とサッシの枠や障子との間を空気が通り抜けた時に発生する音であり、一定の音程があるので、笛鳴り現象と呼ばれ、空気を通す程度の隙間と内外の圧力差が生じている場合に発生する現象です。
もう一つの原因としては、サッシ各部の調整が不十分であることが考えられます。ご相談によれば、サッシ業者がサッシを調整した後に、笛のなるような音は小さくなったということですので、一定の効果はあったと思います。しかしながら、まだ、シューシューと音がするということであれば、十分に調整されていない可能性もないとは言えません。
また、高層マンションの高層階では、日常的に強い風が吹き抜けていますので、住戸の方角や形状によって、風速や風圧が部分的に高まるような場合があります。特定の窓で笛鳴り現象が発生する場合には、強風による大きな圧力差が一時的に生じていることも考えられます。この場合は、自然現象ですので窓の調整だけでは解決できませんし、完全に笛鳴り現象を止めることは困難です。それ以外に圧力差を大きくすると考えられる原因としては、24時間換気の際に給気口が塞がれていることなどにより給排気のバランスが崩れていることが考えられます。
いずれにせよ、シューシューという空気が抜けるような音の発生箇所や発生原因を十分に調査する必要があります。発生箇所については、サッシの縁などすきま風が発生しやすい箇所にティッシュペーパーをかざすことによって、特定することができる場合もあります。発生原因については、一般人には判断が難しいので、売主やサッシメーカーの調査に納得がいかないのでしたら、第三者である建築士等の専門家に調査を依頼することも一つの方法です。
その結果、サッシ又は住戸それ自体に通常の性能がないことが分かれば、売主には引渡し後2年間の瑕疵担保責任(※)がありますので、売主の負担で補修してもらうことができます。そのためには、アフターサービス担当者から調査結果や補修記録を提供してもらうとよいでしょう。また、アフターサービス担当者から「これくらいの音は仕方がない」と言われているとのことですので、調査依頼した専門家や管理組合に発生音についての意見を求めることをおすすめします。

※宅地建物取引業法40条:瑕疵担保責任についての特約を制限している規定

相談ID:622

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