補修方法編

補修方法シート

【木造住宅(枠組壁工法)】

降雨による漏水下ぶき材(二重張り)と谷板の再施工W-1-504
木軸・木枠
工事概要

谷どい部分の、谷板・下ぶき材を取り替える。


プレスセメントがわらの谷


粘土がわらの谷の例(引用:参考文献1)
対応する不具合と原因 不具合
  • 降雨による漏水(W-1)
    <谷部の隙間等からの漏水>
原因
  • 屋根工法・材料の選択不良、品質不良(谷どいの取り付け不良)
  • 屋根の各部位の納まり施工不良
適用条件
工事手順の例
1.事前調査
当事者からのヒアリングや現場での原因調査により、不具合の状況を確認する。
部分的なはがれなどによるものか、谷どい全体のディテール不良によるものかを判断し、仮設規模を決定する。
2.周辺屋根材の撤去
必要に応じて足場を設置し、養生を行う。
屋根材の重ね方や納め方をできるだけ傷めないように注意しながら、周辺屋根材のはがし、まくり上げを行う。
谷筋全体の工事の場合は棟、軒先部の納め方にも注意すること。
3.下ぶき材の新設
捨て張り、二重張りを徹底する。
4.谷板の取替え
谷板吊子を使って水切金物を固定する。
温度差による伸縮の「逃げ」をとる必要がある。また屋根仕上材とは縁を切り伸縮を屋根仕上材に伝えないようにする。
以下に寸法の一例を示す。
  • 谷板は幅420㎜程度とし、銅板0.3㎜以上、カラー鉄板0.35㎜以上、ステンレス板0.4㎜以上を使用する。
  • 水平谷の下ぶき材立上りは300㎜以上とし、貫板3枚又は、普通合板張を下地とする。


谷部下ぶき増し張り
下ぶき断面図(引用:参考文献2)

「住宅の調査と補修 -平成28年度版
住宅紛争処理技術関連資料集-」
のCD-ROMをご参照ください
下ぶき平面図(引用:参考文献3(一部加筆))


金属板ぶきの谷板と屋根ふき材の施工例
(引用:参考文献3(一部加筆))
5.屋根材のかぶせ
6.片付け、清掃
7.最終確認
降雨時に浸水がないことを確認する。
足場、養生等の撤去を行う。止水を確認するまで仮設を撤去しないことが望ましい。
備考
  • 屋根仕上げ材等を交換する場合は、「公共建築改修工事標準仕様書」、「建築物等の解体・改修工事等における石綿障害の予防(建設業労働災害防止協会)」等の文献等をもとに、石綿障害を予防するために必要な対策を講じる必要がある。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 クレーム削減のための改良施工法事例研究[p8](絶版) (社)日本木造住宅産業協会
生産技術委員会生産部会
(社)日本木造住宅産業協会
2 まもりすまい保険設計施工基準・同解説(2012年版)(第4版)[p37 参考図7-2] 住宅瑕疵担保責任保険法人 住宅保証機構(株) 住宅瑕疵担保責任保険法人 住宅保証機構(株)
3 建築工事標準仕様書・同解説 JASS12 屋根工事(2004)[p103,p174,p176]<一部加筆> (社)日本建築学会 (社)日本建築学会
4 公共建築改修工事標準仕様書 平成28年版(第1版)[建築工事編p345(9.1.5(b))](国土交通省大臣官房官庁営繕部) (一財)建築保全センター (一財)建築保全センター
5 建築物等の解体・改修工事等における石綿障害の予防(平成26年初版) p49~52 建設業労働災害防止協会 建設業労働災害防止協会
6 建築物の解体等に係るアスベスト飛散防止対策マニュアル(平成27年8月) 東京都 環境局 環境改善部大気保全課 東京都 環境局 環境改善部大気保全課
7 「石綿(アスベスト)含有建材データベース」2015年2月版 国土交通省・経済産業省 国土交通省・経済産業省