補修方法編

補修方法シート

【鉄筋コンクリート造住宅】

外壁のひび割れ・欠損充填工法(ALCパネル)G-2-704
RC造・S造
工事概要

欠損部に補修材を充填する工法である。


工事概要図(引用:参考文献1)
対応する不具合と原因 不具合
  • 外壁のひび割れ、欠損(G-2)
原因
  • ALCパネル取付構法の選択不良
  • ALCパネル・取付材の選択不良、品質不良、断面寸法等の不足、配置・支持間隔・納まりの不良
  • ALCパネル等の割付不良
  • ALCパネルへの荷重想定の不適
  • ALCパネル工事に付帯する関連工事(建具工事、内装工事等)の施工不良
適用条件
  • ALCパネルの欠損、剥落、浮き等が生じた場合に適用可能である。
  • ひび割れの原因が、構造耐力上の問題によらない場合に適用する。
  • ひび割れの原因が、構造耐力上の問題による場合は、補修工事の実施によりその問題が取り除かれていることが専門家の調査により確認された場合に限り適用する。
  • 補修により、美観上の問題が生じないことが確認された場合に限り適用する。
工事手順の例
1.事前調査
現場調査により適用条件を満たしていることを確認する。
欠損の状況を確認し、工事計画を立てる。
必要に応じて足場を設置して高所の確認を行う。
2.足場の設置
建物当該箇所に足場を設置し、足場設置後、撤去時に発生する粉塵や吹付け塗材が隣地に飛ばないようその外回りに防塵シートを張る。
3.下地処理
浮きがある場合には、手工具・電動工具を用いてはつる。(参考:参考文献1)
表面の汚れ、付着物、劣化脆弱部分を刷毛、皮スキ、ワイヤブラシ等で除去する。
鉄筋の発錆がある場合には、ワイヤブラシ等を用いて錆を除去する。
4.プライマー塗布
プライマーを刷毛、ローラー、スプレーガン等を用いて塗布する。(参考:参考文献1)
5.防錆材塗布
鉄筋が露出している場合には、防錆材を刷毛、ローラー、スプレーガン等を用いて塗布する。(参考:参考文献1)
6.モルタルによるひび割れ部充填
欠損、剥落、浮き部分にコテを用いて、ALC専用モルタルを充填する。(参考:参考文献1)
ALCパネル面より2~3mm盛り上げて塗付け、硬化後面一に削り取る工法もある。(参考:参考文献1)
7.養生
雨水等を防ぐため、シート養生を行う。
8.下地調整塗材、シーラーの塗布
下地調整塗材を施工する場合は、コテ、ローラー、スプレーガン等を用いて塗り付ける。(参考:参考文献1)
シーラーを施工する場合は、ローラー、スプレーガンなどを用いて塗布する。(参考:参考文献1)
9.確認
仕上げ塗材を塗付けるのに十分に平たんな下地の状態かどうかを確認する。
10.塗り仕上げ
既存の吹付け部分の色に合わせて出隅部、入偶部など見切りの良い範囲まで、吹付け等による表面仕上げ(薄付け仕上塗材(リシン等)、複層仕上塗材(吹付タイル等)などによる仕上げ)を行う。
11.最終確認
工事全体の仕上がりを確認する。
防塵シートを取外し、足場を撤去の上、片付け・清掃を行う。
備考
  • 当補修方法の適用にあたっては、「JASS21ALCパネル工事8.3受入検査(1)パネルの確認」が参考となる。
  • 一部分に欠けや割れを生じたパネルは大きさ・長さをスケールにより実測し、その使用条件仕上げ方法などと欠損箇所数等に応じて、使用上支障の無い範囲であるかどうかを判断する。
  • 使用上支障の無い欠けのあるパネルは、通常、補修して使用されるが、その場合に補修して使用できる欠損部分の大きさの目安は以下の通り。(参考:参考文献2(8.3受入検査))
    角欠け
    :深さ≦80㎜、長さ≦300㎜(パネル長さ方向の欠け)
    :深さ≦80㎜、長さ≦パネル幅の1/2(パネル幅方向の欠け)
    側面の欠け
    :深さ≦40㎜、長さ≦300㎜

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 ALCパネル外壁の補修・
改修技術[p86~87,111~125]
(建設大臣官房技術調査室)
外装仕上げおよび防水の補修・
改修技術出版企画編集委員会
(財)日本建築センター
(財)建築保全センター
(財)日本建築センター
(財)建築保全センター
2 建築工事標準仕様書・同解説 JASS21
ALCパネル工事[p124~125]
((社)日本建築学会)
(社)日本建築学会 (社)日本建築学会