補修方法編

補修方法シート

【鉄筋コンクリート造住宅】

降雨による漏水手すりの取付け直しW-1-312
RC造
工事概要

(調査、施工の全般について備考欄を参照。)(※1~※3

  • 手すりを撤去し、躯体を補修後、新規の手すりを付け直す。
  • 手すり要所に伸縮ジョイント部を設ける。
対応する不具合と原因 不具合
  • 降雨による漏水(W-1)
原因
  • 施工不良
  • 支柱の腐食
  • 立上がりコンクリートの厚さ不足
  • シーリング材等の選択、施工不良
適用条件
  • 手すりの固定に必要な躯体の強度が得られること。
  • 取付部の条件によっては、床から天井までの方立てを立てることが許容されること。
工事手順の例
1.事前調査
当事者からのヒアリングや現場での原因調査により、不具合の状況を確認する。
補修工法を確定する。(補修に改修用墜落防止手すりの「方立支持」を採用する場合は、意匠性について当事者に十分説明し了解を得ることが重要である(※3)。)
改修のレベル範囲に合わせて足場や仮設の規模を確定する。
2.足場の設置
足場、仮囲いを設置する。
器材及び資材を搬入する。
3.手すり撤去
手すりの支柱パイプを切断し、手すりを撤去する。
支柱根元の取付けプレート等を撤去するとともに、コンクリート不良部をはつり取る。
3から
溶接埋め込み工法による補修 既存がアンカープレートをアンカー筋で固定したタイプの溶接埋め込み工法でアンカー筋の腐食が進行していない場合に採用可能。(※2)
4.アンカー筋処理
アンカー筋に発生した錆を落とす。
5.新規アンカープレート取付け
手すり取付け用アンカープレートをアンカー筋に溶接し据え付ける。
6.新規手すり取付け
手すりの支柱金物をアンカープレートに溶接し、新規手すりを取付ける。
(手すりが長い場合は伸縮ジョイント部を必ずとること。必要に応じ耐候性の高いアルミ、ステンレス製に替える。)
7.手すり穴の修復
手すり取付部をプライマー塗布後、ポリマーセメントモルタル等で補修する。
8へ
3から
接着系アンカー工法による補修 既存がアンカープレートタイプの溶接埋め込み工法でない場合に該当する。
4’.既存取付部の充填処理
既存手すりの撤去部分は、ポリマーセメントモルタルを充填する。
5’.新規手すり取付け
新規取付位置は既存埋込部を避けた位置とし、アンカーボルト(あと施工アンカー)を所定の間隔で施工する。


新規取付位置参考例

新規手すりを取付ける。
(手すりが長い場合は伸縮ジョイント部を必ずとること。必要に応じ耐候性の高いアルミ、ステンレス製に替える。)
8へ
8.支柱回りのシーリング
9.外装再施工
10.最終確認
降雨時に浸水がないことを確認する。
足場を撤去のうえ、片付け、清掃を行う。
備考
(※1)墜落防止手すり取付部の強度に関わる不具合または手すり本体の不具合は、関連業界団体等が定める方法に基づき調査および施工を行うよう留意する。
  • 墜落防止手すりを支柱下部のみで固定する床支持タイプの取付工法は、大別して次の3工法がある。
    支柱の基本的固定方法(床支持タイプ)
    湿式工法 乾式工法
    ① 溶接埋め込み工法 ② 充填工法 ③ 接着系アンカー工法
    予め打ち込んである先埋アンカーに、支柱の足元を溶接し固定する
    円筒状に穴を開け、支柱を差し込み、無収縮モルタル等を充填し固定する
    予め全ねじボルト等を付けた支柱を接着系アンカーで固定する

  • ①の溶接埋め込み工法は、アンカープレートを固定するアンカー筋の腐食が進行していない場合に、アンカープレートを交換して手すりを取付け直すことが可能である(※2)。
  • ②の充填工法は、穴の穿孔によりコンクリート立上り部の上端押さえ筋を切断する危険性があるため改修に用いることは望ましくない。
  • ③の接着系アンカー工法は、改修用墜落防止手すりの固定方法として一般的である。ただし、接着系アンカー保持力の適切なチェックが必要である。
  • 改修用墜落防止手すりは、原則として「壁支持」「方立支持」とし、「床支持」は十分な立上り幅がある場合に限ることが望ましい(※3)。

    手すりの支持方式(chord作成)

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
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