補修方法編

補修方法シート

【鉄骨造住宅】

勾配屋根の変形(はがれ、ずれ、浮き)母屋・たる木の交換R-1-401
S造
工事概要

屋根仕上材、下地材を撤去のうえ、母屋・たる木等を交換し、下地材及び屋根仕上げを施工する。


瓦棒ぶきの例(引用:参考文献3)
対応する不具合と原因 不具合
  • 勾配屋根の変形(はがれ、ずれ、浮き)(R-1)
原因
  • 小屋組部材の規格不適、品質不良
適用条件
工事手順の例
1.事前調査
母屋、たる木の不具合の程度、範囲を屋根面及び小屋裏を含め確認し、施工計画を立てる。
2.足場の設置
補修当該部分の軒先部に足場を設置する。
3.当該部分の屋根材、下地材の撤去
雨どいを取外す。
R-1-601により、屋根仕上材、下ぶき材、野地板取り外しを行う。
4.たる木の交換
傷んでいるたる木を撤去し、新たにたる木を取り付ける。
塗装等の防錆処理を行う。
5.野地板の敷き込み、取付け
6.下ぶき材の張直し
下ぶきのアスファルトルーフィング類は、軒先と平行に敷き込み、軒先から上へ向かって張る。上下(流れ方向)100mm以上、左右(長手方向)200mm以上重合わせ(参考:参考文献1)、重合わせ部分は間隔300mm内外に、その他は要所をステープル(足長さ16mm以上)等による留め付け(参考:参考文献1)とし、しわ、 ごみ等のないように張り上げる。ただし、留め付け箇所は重ね合わせ部とし、むやみにステープル等を打たない。
7.屋根仕上ぶき
軒先仕舞→けらば仕舞→雨押さえ取付→棟包取付けを行う。
亜鉛めっき鋼板の折曲げは、めっき及び地肌に、ひび割れを生じないように行い、切目を入れずに折り曲げる。
金属板に劣化や問題が生じていない場合には、取り外したものを再設置することも想定される。
8.雨樋の取付直し
9.清掃・足場撤去
屋根仕上材の不陸、浮きがないことを確認する。
足場、養生シート等を撤去する。
10.最終確認
片付け、清掃を行う。
降雨時に雨漏りのないことを確認する。
備考
  • 小屋組に錆が生じる原因は、漏水・結露による場合が多いと考えられ、野地板に腐朽が及んでいることも考えられる。
  • 錆による断面欠損の原因が壁体内結露と考えられる場合には、W-3-401W-3-402に準じる方法で結露対策を施す。
  • 建基法令第39条第2項、建基法告示昭46建告第109号「屋根ふき材、外装材及び屋外に面する帳壁の構造方法」に適合すること。
  • 建基法令第82条の4、建基法告示平12建告第1458号「屋根ふき材及び屋外に面する帳壁の風圧に対する構造耐力上の安全性を確かめるための構造計算の基準を定める件」に適合すること。
  • 屋根ふき材等を交換する場合は、「公共建築改修工事標準仕様書」、「建築物等の解体・改修工事等における石綿障害の予防(建設業労働災害防止協会)」等の文献等をもとに、石綿障害を予防するために必要な対策を講じる必要がある。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 木造住宅工事仕様書 平成28年版(第1版)[p100(5.5)] (独)住宅金融支援機構 (株)井上書院
2 建築工事監理指針平成28年版(第1版)(下巻)[p190~196(8~9節)](国土交通省大臣官房官庁営繕部) (一社)公共建築協会 (一社)公共建築協会
3 鉄骨造入門 設計の基本とディテール改訂第三版[p90] 伊藤高光、古谷幸雄、武田照雄 (株)彰国社(2016年発行)
4 公共建築改修工事標準仕様書 平成28年版(第1版)[建築工事編p345(9.1.5(b))](国土交通省大臣官房官庁営繕部) (一財)建築保全センター (一財)建築保全センター
5 建築物等の解体・改修工事等における石綿障害の予防(平成26年初版)p49~52 建設業労働災害防止協会 建設業労働災害防止協会
6 建築物の解体等に係るアスベスト飛散防止対策マニュアル(平成27年8月) 東京都環境局環境改善部大気保全課 東京都環境局環境改善部大気保全課
7 「石綿(アスベスト)含有建材データベース」2015年2月版 国土交通省・経済産業省 国土交通省・経済産業省