補修方法編

補修方法シート

【鉄骨造住宅】

結露外壁断熱材の交換・不連続部分の補修、防湿層の設置W-3-401
S造
工事概要
  • 内装仕上材・ボード等をはがし、既設の断熱材を撤去し、所定の性能の断熱材に入れ替える。
  • 断熱材の不連続部分を連続させる。
  • 防湿層を設置する。
「住宅の調査と補修 -平成28年度版
住宅紛争処理技術関連資料集-」
のCD-ROMをご参照ください
グラスウールを用いた例
(引用:参考文献2一部加筆)
対応する不具合と原因 不具合
  • 結露(W-3)
原因
  • 計画の配慮不足
  • 断熱材の断熱・気密・防湿仕様、設置箇所不良、断熱・気密・防湿施工不良
  • 施工中の養生等の不良
適用条件
工事手順の例
1.事前調査
現場調査により断熱材の不連続等による結露、しみの状況を確認する。
居住しながらの工事の場合、工事を進めるローテーションを考える必要がある。その際は部屋別に内壁仕上げをはがしていく工程を繰り返す。
2.下地ボードの撤去
必要に応じて足場を設置し、養生を行う。
下地ボードを撤去する。
必要に応じて胴縁等を撤去する。
必要に応じて外壁に接する部分の天井の仕上げ及び下地ボードを撤去する。
3.鋼材の錆の除去
柱、梁等の鋼材に錆が見られる場合には、ケレンして錆を除去する。
塗装(防錆処理)等を行う。
4.断熱材の交換、補強
必要に応じて既設の断熱材を撤去し、所定の性能の断熱材を取付け直す。
繊維系断熱材の場合は当該箇所の内法寸法より5~10mm大きく切断した(引用:参考文献2)ものを、隙間のないよう押しつけながら敷き込む。
高発泡ポリエチレン等の発泡プラスチックに入れ替える方法もある(この場合は3~5㎜程度大きいもの)。また、発泡ウレタンを吹く、セルロースファイバーを施工する方法もある。
必現場発泡断熱材を吹く、若しくは、吹込み用断熱材を施工する方法もある。
構造材や下地材が熱橋部となる箇所には断熱補強を施す。
5.防湿層の設置
壁体内結露の発生を防ぐため、繊維系断熱材の場合断熱材の室内側(高温側)に防湿層を連続的に施工する(透湿抵抗の高い一部のプラスチック系断熱材を除く)。
6.下地ボードの施工
必要に応じて胴縁等を新設する。
新しく下地ボードを施工する。ボードの張付けは、目地通りよく、不陸、目違い等のないように行う。
必要に応じて下地ボードのジョイント部等をパテで平滑にする。
7.仕上材の施工
新しく仕上材(壁紙等)を施工する。壁紙等は、下地に直接張りとし、たるみや模様などのくい違いがないよう裁ち合わせて張り付ける。
足場、養生等の撤去を行う。
8.最終確認
工事全体の仕上がりを確認する。
片付け、清掃をする。
備考
  • 断熱材、防湿層の設置に関しては、平13年国交告第1347号「日本住宅性能表示基準の評価方法基準」、および「住宅の平成25年省エネルギー基準の解説」((一財)建築環境・省エネルギー機構)を参照のこと。
  • 平13年国交告第1347号により、JIS A9511(発泡プラスチック保温材)に規定するA種フェノールフォーム3種2号を除く発泡プラスチック保温材、JIS A9521(建築用断熱材)に規定する発泡プラスチック保温材、JIS A9526(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォ-ム)に規定する建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームであって、吹付け硬質ウレタンフォームA種1又はA種2に適合するもの及びこれらと同等以上の透湿抵抗を有するプラスチック系断熱材で、気密補助材を用い有効にすき間を封じているものを用いる場合は、防湿層の設置を必要としない。また、「コンクリート躯体又は土塗壁の外側に断熱層がある場合」、「床断熱において断熱材下側が床下に露出する場合又は湿気の排出を妨げない構成となっている場合」、「断熱層が単一の材料で均質に施工される場合で透湿抵抗比が地域区分による規定の値以上である場合」等においても、当該部位の防湿層の設置を省略することができる。(参考:参考文献3)

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 住宅の平成25年省エネルギー基準の解説[p326~328,p329~330,348~349] 住宅の平成25年省エネルギー基準の解説編集委員会 (一財)建築環境・省エネルギー機構
2 建築工事標準仕様書・同解説JASS24断熱工事 (2013)[p163~177]、p183(解説図6.23(a)一部加筆) (一社)日本建築学会 (一社)日本建築学会
3 住宅性能表示制度 日本住宅性能表示基準・評価方法基準 技術解説(新築住宅)2016[p308~315](国土交通省住宅局住宅生産課/国土交通省国土技術政策総合研究所/国立研究開発法人建築研究所) (一財)日本建築センター 工学図書株式会社