補修方法編

補修方法シート

【鉄骨造住宅】

結露所定の性能の断熱サッシに交換W-3-601
木軸・木枠・S造
工事概要

既設のサッシを撤去し、所定の性能の断熱サッシに交換する。周囲の汚れた内装部を補修する。


結露が生じやすい箇所の例
(引用:参考文献1)


風が強く当たる窓(chord作成)
対応する不具合と原因 不具合
  • 結露(W-3)
    <サッシの断熱性能不足による結露(による汚れ、しみ、溢水)>
原因
  • 計画の配慮不足
  • 開口部(サッシ)の仕様の選択不良
適用条件
  • 枠、障子部とも取り替えになるため、適合する外壁・内壁の構成であること。
工事手順の例
1.事前調査
当事者からのヒアリングや現場での事前調査により、適用条件を満たしていることを確認する。
取り付け直すサッシの寸法等を把握し、周囲の壁等の撤去範囲を決定する。
結露による汚れ、しみの著しい箇所を確認し、下地や断熱材の交換の可能性も検討しておく。特に金属枠と周囲の内外装材の接する部分や窓台周りに注意する。
2.サッシの取外しと周囲の一部撤去
必要に応じて足場を設置し、養生を行う。
サッシの取外しは、障子→枠回りのシーリングなどはがし→(内外壁の一部撤去)→枠の外しの順で行う。
下地や断熱材、防湿フィルムの劣化が激しい部分については、それらの交換を行う範囲まで内外装材を撤去する。
3.周囲の乾燥、カビ取り
ぬれた部分、カビのひどい部分は十分に清掃、乾燥させる。
腐朽した湿った下地材や板・断熱材は取り替える。
4.内壁側防湿フィルム巻込の確認
5.外壁側防水テープなどの巻込確認
6.断熱サッシ枠の取付け
7.枠周囲の断熱材充填
  • 現場発泡断熱材(吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材)での施工が望ましい。
8.内外装材の復旧
9.障子部取り付け
  • 障子部を取り付ける。(※1)
10.最終確認
工事全体の仕上がりを確認する。
足場、養生等を撤去のうえ、片付け・清掃を行う。


アルミ製熱遮断構造サッシの断面(例)(引用:参考文献1一部加筆)
備考
(※1)複層ガラスへの交換など重量が増加する場合には、取付部の強度に注意する必要がある。
  • 断熱サッシの納まりの例

    木造軸組構法の場合の例(chord作成)

    軽量鉄骨構造の場合の例(chord作成)
  • 防火設備として認定されていない製品もある。地域によっては防火設備の設置が必要となる場合もあるので注意すること。
  • サッシの交換によらないサッシ部の結露防止は、ガラスを複層ガラスに交換、障子(サッシ可動部分)を断熱性のある部品に交換、内窓を設置、既存のサッシ枠の内側に断熱性のある新たなサッシを設置(カバー工法)するなどの方法がある。
  • 本補修(サッシの交換)による窓回りの気密性の向上によって、室内の湿度が上昇し、結果的に結露量が減少しない場合もある。その場合は換気設備の追加等を検討する必要がある。換気設備の追加、交換をする場合には、各構造共通W-3-003熱交換型換気扇の設置及び各構造共通W-3-004湿度連動型換気扇の設置が参考になる。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 建築技術1996年12月号[p110~113] 木寺康 (株)建築技術