補修方法編

補修方法シート

【木造住宅(在来軸組工法)】

床の傾斜束の交換F-1-502
木軸・木枠
工事概要

倒れた束等を交換し、たわみ等を修正する。


不具合状況の例
対応する不具合と原因 不具合
  • 床の傾斜(F-1)
  • 床のたわみ(F-2)
  • 床鳴り(F-3)
  • 床振動(V-1)
原因
  • 床組構成部材の断面寸法等の不足、配置・間隔の不良、材料の選択不良、材料の品質不良、架構・接合方法の不良、腐朽・蟻害
  • 床高の設定不良
適用条件
  • 基礎の沈下が進行していないことが専門家の調査等により確実である場合に、適用可能な方法である。
  • 大引き下40㎝程度以上の床下空間があること。(*1)
工事手順の例
(床下からの施工の場合)
1.事前調査
現場調査により、上記適用条件と、床束の施工状況を確認する。
  • 当該床下に到達できる範囲に点検口がない場合には、床面に点検口を新設し、補修後も点検口として使用できるようにする。
2.養生
資材搬入口から進入口までの経路となる床や壁等を養生する。
3.束の交換
根がらみを取り外し、点検口から当該床下までの経路を確保する。
交換する束の付近に飼木を飼い、正規のレベルまで上げ、仮支持する。
当該箇所の根がらみを取り外し、束を除去する。
大引き下端に水糸を張り、交換する束を用意する。
束を差し入れ、N75くぎを斜め打ちの上、ひら金物をくぎ打ちまたはかすがい打ちとする。(参考:参考文献1)
仮支持の飼木を取り外す。

束の交換・根がらみの復旧例
4.根がらみの復旧
根がらみを復旧する。
1.にて床下への進入用の開口を新たに設けた場合には、適切な断熱・気密性能がある点検口とする。
5.最終確認
水準器を用いて、床仕上げ面の水平を確認する。
工事全体の仕上がりを確認する。
片付け・清掃を行なう。
  • 床下の木片などは蟻害の要因になるため確実に撤去する。
備考
(*1)大引き下寸法が40cm程度以下の場合、施工精度の確保が困難な場合または床鳴りの発生が予測される場合は、床上からの施工となり、以下の工事手順が2と3、4と5の間に追加される。
2’.床材の撤去
補修箇所の周り1.8m四方程度の床仕上材、下地板、根太を取り外す。
4’.床材の張り直し
取り外した根太を取り付け直す。
撤去した下地板を張り替える。
床仕上上材を居室単位で張り替える。
(*2)腐朽・蟻害が要因の場合は、当該部分の撤去、補修に先立ち、その原因と範囲を確定し、腐朽・蟻害対策措置が別途必要である。

施工上の注意点
  • プラスチック製床束又は鋼製床束を使用する場合は、各製造所の施工要領書等に従い適切に施工する。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 木造住宅工事仕様書 平成28年版[p104(5.8)] (独)住宅金融支援機構 (株)井上書院