補修方法編

補修方法シート

【木造住宅(在来軸組工法)】

基礎の沈下K-1
木軸

原 因 不具合事象の発生している基礎の種類 補修方法 シートNo.
(シートNo.群)
補修工事の特性 居住条件
地盤条件の設定過程の不良

地盤条件設定値の不適合

施工方法の不良
布基礎 土台のジャッキアップ+基礎の再施工 K-1-101 K-1-101は沈下した既設基礎を取り壊し、現況支持地盤に見合った基礎につくり直す工法である。
K-1-501は表層より下の支持地盤に対して鋼管で支持する工法であり、K-1-502は耐圧版を設け直接支持する工法である。
K-1-102、K-1-103は表層の地盤に接地する直接基礎の底盤面積を拡大する工法である。
K-1-104、K-1-105は沈下が沈静化している既設基礎の上端の高さを調整して建物の傾きを直す工法である。
いずれも専門家により、現況の地盤及び基礎の状況を調査等により把握し、現況の地盤に適合した基礎とすることが重要である。
基礎のジャッキアップ+鋼管圧入工法 K-1-501
布基礎をべた基礎に変更 K-1-102
布基礎底盤の拡大 K-1-103
基礎のジャッキアップ+耐圧版工法 K-1-502
土台のジャッキアップ+土台と基礎の間にモルタル充填 K-1-104
土台のジャッキアップ+基礎天端レベル調整 K-1-105
べた基礎 土台のジャッキアップ+基礎の再施工 K-1-101 K-1-101は沈下した既設基礎を取り壊し、現況支持地盤に見合った基礎につくり直す工法である。
K-1-501は表層より下の支持地盤に対して鋼管で支持する工法であり、K-1-502は耐圧版を設け直接支持する工法である。
K-1-104、K-1-105は沈下が沈静化している既設基礎の上端の高さを調整して建物の傾きを直す工法である。
K-1-503は基礎下地盤にグラウトを注入し、地盤を隆起させることにより建物を持ち上げる工法である。
いずれも専門家により、現況の地盤及び基礎の状況を調査等により把握し、現況の地盤に適合した基礎とすることが重要である。
基礎のジャッキアップ+鋼管圧入工法 K-1-501
基礎のジャッキアップ+耐圧版工法 K-1-502
土台のジャッキアップ+土台と基礎の間にモルタル充填 K-1-104
土台のジャッキアップ+基礎天端レベル調整 K-1-105
グラウト注入工法 K-1-503
基礎形式選定の不適合 布基礎 土台のジャッキアップ+基礎の再施工 K-1-101 K-1-101は沈下した既設基礎を取り壊し、現況支持地盤に見合った基礎につくり直す工法である。
K-1-501は表層より下の支持地盤に対して鋼管で支持する工法である。
K-1-102は表層の地盤に接地する直接基礎の底盤の面積を拡大する工法である。
いずれも専門家により、現況の地盤及び基礎の状況を調査等により把握し、現況の地盤に適合した基礎とすることが重要である。
基礎のジャッキアップ+鋼管圧入工法 K-1-501
布基礎をべた基礎に変更 K-1-102
べた基礎 基礎のジャッキアップ+鋼管圧入工法 K-1-501 K-1-501は表層より下の支持地盤に対して鋼管で支持する工法である。
K-1-503は基礎下地盤にグラウトを注入し、地盤を隆起させることにより建物を持ち上げる工法である。
グラウト注入工法 K-1-503
基礎の断面寸法の不足

基礎の配置・間隔の不良
布基礎 土台のジャッキアップ+基礎の再施工 K-1-101 K-1-102,K-1-103は表層の地盤に接地する直接基礎の底盤面積を拡大する工法である。
K-1-501は表層より下の支持地盤に対して鋼管で支持する工法であり、K-1-502は耐圧版を設け直接支持する工法である。
K-1-101は沈下した既設基礎を取り壊し、現況支持地盤に見合った基礎につくり直す工法である。
いずれも専門家により、現況の地盤及び基礎の状況を調査等により把握し、現況の地盤に適合した基礎とすることが重要である。
基礎のジャッキアップ+鋼管圧入工法 K-1-501
布基礎をべた基礎に変更 K-1-102
布基礎底盤の拡大 K-1-103
基礎のジャッキアップ+耐圧版工法 K-1-502
材料の選択不良 布基礎

べた基礎
(専門家と個別に相談を行い、補修方法を決定する。)
敷地地盤等の変状 布基礎 土台のジャッキアップ+基礎の再施工 K-1-101 敷地地盤の変状による基礎の沈下に対しては、敷地地盤を再施工、又は補強、修復し、地盤を安定させた上で左記のいずれかの補修方法を適用する。
既設擁壁に対する建物位置等が不適切な場合には鋼管圧入(K-1-501)や深く根入れした直接基礎の再施工(K-1-101)が考えられる。
いずれも専門家により、現況の地盤及び基礎の状況を調査等により把握し、現況の地盤に適合した基礎とすることが重要である。
基礎のジャッキアップ+鋼管圧入工法 K-1-501
布基礎をべた基礎に変更 K-1-102
布基礎底盤の拡大 K-1-103
基礎のジャッキアップ +耐圧版工法 K-1-502
べた基礎 土台のジャッキアップ +基礎の再施工 K-1-101 敷地地盤の変状による基礎の沈下に対しては、敷地地盤を再施工、又は補強、補修し、地盤を安定させた上で左記のいずれかの補修方法が適用する。
既設擁壁に対する建物位置等が不適切な場合には鋼管圧入(K-1-501)が考えられる。
いずれも専門家により、現況の地盤及び基礎の状況を調査等により把握し、現況の地盤に適合した基礎とすることが重要である。
基礎のジャッキアップ +鋼管圧入工法 K-1-501
基礎のジャッキアップ +耐圧版工法 K-1-502
グラウト注入工法 K-1-503


基礎のひび割れ・欠損K-2
木軸

原 因 不具合事象の発生している主要部位 補修方法 シートNo.
(シートNo.群)
補修工事の特性 居住条件
(「基礎の沈下」の原因) 基礎 「基礎の沈下」を参照して、「基礎の沈下」の発生原因に対応した補修を実施し、併せて基礎のひび割れ、欠損の補修を行う。 (K-1)
基礎の断面寸法等の不足

基礎の配置・間隔不良
基礎コンクリート 土台のジャッキアップ+基礎の再施工 K-1-101 ひび割れ(・欠損)の原因が、構造耐力上の問題によらない場合に適用する。
ひび割れ(・欠損)の原因が、構造耐力上の問題による場合は、補修工事の実施によりその問題が取り除かれていることが専門家の調査により確認された場合に限り適用する。
1.0㎜程度までの挙動(進行)がないひび割れ*には樹脂注入工法、挙動(進行)のあるひび割れ*及びひび割れ幅が1.0㎜を超える場合にはUカットシール材充填工法の採用が一般的である。欠損部に対しては充填工法の採用が一般的である。鉄筋の腐食を伴う大きな損傷の場合にはコンクリートの打ち直しも想定される。
樹脂注入工法 K-2-501
Uカットシール材充填工法 K-2-601
シール工法 K-2-602
充填工法 K-2-502
打直し工法 K-2-503
増し打ち工法 K-2-504
コンクリート等の材料の不良

材料の選択不良
基礎コンクリート (専門家と個別に相談を行い、補修方法を決定する。)
床下換気口等、開口部補強等の不良

鉄筋の施工方法の不良

コンクリートの打設不良

コンクリートの養生不良
基礎コンクリート 土台のジャッキアップ+基礎の再施工 K-1-101 ひび割れ(・欠損)の原因が、構造耐力上の問題によらない場合に適用する。
ひび割れ(・欠損)の原因が、構造耐力上の問題による場合は、補修工事の実施によりその問題が取り除かれていることが専門家の調査により確認された場合に限り適用する。
1.0㎜程度までの挙動(進行)がないひび割れ*には樹脂注入工法、挙動(進行)のあるひび割れ*及びひび割れ幅が1.0㎜を超える場合にはUカットシール充填工法の採用が一般的である。欠損部に対しては充填工法の採用が一般的である。鉄筋の腐食を伴う大きな損傷の場合にはコンクリートの打ち直し、増し打ちも想定される。損傷が基礎全体に及んでいる場合には、基礎の再施工が考えられる。
樹脂注入工法 K-2-501
Uカットシール材充填工法 K-2-601
シール工法 K-2-602
充填工法 K-2-502
打直し工法 K-2-503
増し打ち工法 K-2-504
仕上材の施工不良 仕上げモルタル 樹脂注入工法 K-2-501 0.2㎜程度以下のひび割れには、シール工法が一般的である。1.0㎜程度までの挙動(進行)がないひび割れ*には樹脂注入工法、挙動(進行)のあるひび割れ*及びひび割れ幅が1.0㎜を超える場合にはUカットシール材充填工法の採用が一般的である。欠損部に対しては樹脂モルタル充填工法の採用が一般的である。仕上材の全面にひび割れが発生している場合等には、既設モルタルを剥がし、塗り替える手法も想定される。
Uカットシール材充填工法 K-2-601
シール工法 K-2-602
充填工法 K-2-502
モルタルの塗替え K-2-603
*参考:建築改修工事監理指針平成28年版(上巻)(第1版第2刷)p390 表4.3.1
参考 基礎・地盤等の補修方法の選択に関する情報提供(木造(共通) 補修方法編)
基礎の補修に当たっては、まず、各部の損傷の状況と基礎及び地盤の沈下状況、基礎の構造方法と地盤条件の関係などを考慮して、沈下の要因を明確にすることが重要である。沈下修正に要する費用は、他の部位の修復と比較して一般に高額になることが多く、また補修方法の選択によっては補修の効果や費用も大きく異なる場合があるので、適切な調査と診断に基づいて補修方法を合理的に設定しなければならない。
既存擁壁の安定性が乏しい場合や新規の盛土地盤などの場合は、沈下修正工事によって一時的に補修できたとしても、時間の経過により不同沈下や傾斜が再度発生することもあるので、地盤条件や敷地の生い立ちなどの詳細を把握することが重要である。沈下の要因が、周辺の擁壁などの影響による場合は、住宅のみの補修では本質的な補修にならないことがあるので注意が必要である。沈下状況の評価に際しては、剛体としての基礎・床の傾斜や変形・歪みを伴う基礎の傾斜の双方を求めることが重要であり、基礎の一体性や基礎のひび割れの発生位置などを考慮して計測位置を適切に定めなければならない。
下図は、基礎の沈下を補修する方法として本書に記載された工法の適用条件等をまとめ、工法選択に際して、参考となる目次として作成したものである。なお、補修工法、補修費用、建物の使用性によっては、この目次を参考にすることが適切でない場合がある。