住宅紛争処理技術関連資料集

使用する検査機器


建築

機器の名称 反発度法試験器(リバウンドハンマー等)
機器の使用目的 コンクリートの強度推定
機器の概要 コンクリート表面をリバウンドハンマーにより打撃し、その反発度から圧縮強度を求める方法を「反発度法」という。我が国では(社)日本材料学会でその試験方法の規準が制定されたのをはじめとして、(社)日本建築学会、(社)土木学会等にも試験方法に関する基準が示されている。また、普通コンクリートに適用することを前提としたJIS A 1155「コンクリートの反発度の測定方法」が2003年5月28日から制定されている。コア採取によるコンクリート強度測定と比較して試験方法が簡便なこと、構造物を破壊することなしに測定できることから、
詳細調査を実施する前の予備試験
何らかの理由でコア採取による強度試験が困難な場合
コンクリートの強度分布など、多くの箇所で強度推定が必要な場合
コンクリートの材齢に伴う強度増進を確認したい場合
等に用いられる。
リバウンドハンマーの例


テストアンビルの例
使用方法の概要 1.装置及び器具
①リバウンドハンマー
JIS A 1155:2012「コンクリートの反発度の測定方法」に示された仕様であること。
②テストアンビル
JIS A 1155:2012「コンクリートの反発度の測定方法」に示された仕様であること。
③研磨処理器具(と石)
JIS A 1155:2012「コンクリートの反発度の測定方法」に示された仕様であること。

2.測定の準備
①リバウンドハンマーの点検(参考文献1)
測定の前及び一連の測定の後に点検を行なう。ただし、打撃が500回を超える場合には、500回の打撃毎に1回は点検を行なう。点検は、テストアンビルを打撃してその反発度を測定することにより行なう。
②測定箇所の選定(参考文献1)
測定箇所は表面組織が均一で、かつ、平滑な平面部とする。厚さが100㎜以上をもつ床版や壁部材、または、一辺の長さが150㎜以上の断面をもつ柱やはり部材のコンクリート表面とする。
③コンクリートの表面の処理(参考文献1)
測定面にある凹凸や付着物は、研磨処理装置などで平滑に磨いて取り除き、コンクリート表面の粉末その他の付着物を拭き取ってから測定する。仕上げ層や上塗り層がある場合又は浮き水がある場合には、これを取り除き、コンクリート表面を露出させる。

3.測定方法(参考文献1)
ハンマーの作動を円滑にさせるため、測定に先立ち数回の試し打撃を行なう。リバウンドハンマーが測定面に常に垂直方向になるよう保持しながら、ゆっくりと押して打撃を起させる。1か所の測定では、互いに25~50㎜の間隔をもった9点について測定する。

4.計算(参考文献1)
反響やくぼみ具合などから判断して明らかに異常と認められる値、または、その偏差が平均値の20%以上になる値があれば、その反発度を捨て、これに変わる測定値を補うものとする。
反発度(R)は、次の式によって1か所の有効な測定値から計算した平均値とし、四捨五入によって有効数字2けたに丸める。

1~4に関するその他の詳細は全てJIS A 1155:2012「コンクリートの反発度の測定方法」に従うものとする。

<強度の推定例>
反発度から圧縮強度を求める換算式については、測定対象ごとに圧縮強度試験を行うことによって実験的に求める方法が望ましい。構造物からのコア採取が困難な場合には、以下の推定式(参考文献2)を用いて圧縮強度を推定する。
FC=9.8+0.72R     ・・・・・・  日本建築学会
FC=-18.0+1.27R  ・・・・・・  日本材料学会
FC=-10.8+0.98R  ・・・・・・  東京都建築材料検査所
FC:コンクリート圧縮強度(N/㎜2)、R:反発度
関連する不具合事象 「基礎の沈下」
備考 試験方法の詳細については「JIS A 1155:2012 コンクリートの反発度の測定方法」(参考文献1)、公益社団法人 日本コンクリート工学会「コンクリート診断技術’16[基礎編]」(参考文献2)を参照。