住宅紛争処理技術関連資料集

使用する検査機器


設備

機器の名称 音聴棒
機器の使用目的 給水設備からの漏水の確認
機器の概要
音聴棒は、水道メータや給水管等の露出部に金属棒の先端を接触させ、金属棒の先端から伝わる振動を、耳当て部の中にある共振板により、聴診器のように増幅させることで、漏水音を聴く調査機器である。
漏水付近においては、管内圧力の作用によって、噴射される水量と、管欠損部の形状が摩擦し、特有の可聴音が発せられることから、この音を聞き分けることにより、漏水の有無や漏水のエリアを特定することができる。
金属棒の長さは、現場の状況によって使い分けられるよう、0.5m、1.0m、1.5mなどがある。
【漏水音の特徴】
圧力のかかった水道管から水が漏れた場合、その漏水孔から連続して漏水音が発生する。漏水音は衝撃音、管振動音、摩擦音、流水音の合成音から成り立っている(下図)。漏水音の音量・音質は材質、口径、水圧、漏水孔の形状、漏水量、周辺の条件等の種々の条件により異なる。

漏水音のメカニズム
引用:漏水防止マニュアル2012
(平成25年1月/公益財団法人水道技術研究センター/p44)
使用方法の概要
音聴棒
漏水音を捉える簡便で安価な機器として、音聴棒が広く使われている。これは、漏水のポイントを発見するものではないが、水道メータや給水管、または管路付属設備に音聴棒の先端を接触させ、耳あてに耳を当てることにより、管路を伝播してくる漏水音を捉えることができる。地中埋設管など目視で漏水が確認できない給水配管に有効である。

次頁の写真は音聴棒による弁栓音聴作業の状況である。

引用:漏水防止マニュアル2012
(平成25年1月/公益財団法人水道技術研究センター/p50)


音聴棒による弁栓音聴作業の状況
電子音聴器
音聴棒を電子式にしたもので、音聴棒では捉えられないようなレベルの低い漏水音を、電子回路を増幅して聴きやすくしたものである。微小漏水やビニル管・ポリエチレン管等の給水の漏水発見に適している。
下の写真は電子音聴器によるメータ音聴の作業状況である。

電子音聴器によるメータ音聴作業の状況
引用:漏水防止マニュアル2012
(平成25年1月/公益財団法人水道技術研究センター/p50)
関連する不具合事象 「給水設備からの漏水」
備考
  • 漏水音とその他のノイズの聞き分け等はある程度の経験を要する。
  • 漏水の量が少ない場合、音聴棒だけでは漏水箇所を発見しにくい。
  • 室外機のファンの音や交通騒音等がある場所では、雑音が入り漏水音を捉えにくく、雨天時も漏水箇所を発見しにくい。
  • 漏水音を聴きとる調査であるため、障害となる音が多い場合は時間帯や調査日の変更を検討する必要がある。
  • 配管等に接触せずに、漏水箇所を探知できる機器もある。
参考)漏水探知機
漏水探知機は、プリアンプ、ピックアップセンサー、ヘッドホンから構成されていて、路面にピックアップセンサーを置き、漏水個所から発生する漏水音を検出、本体でその信号音を電気的に増幅し、ヘッドホンでその音を聴きとるものである。また、ノイズ除去デジタルフィルターを搭載したノイズカット漏水探知機であれば、車両の通過音、衝撃音、足音、動物の鳴き声などを除去することができる。
引用:漏水防止マニュアル2012
(平成25年1月/公益財団法人水道技術研究センター/p51、52)

漏水探知機による弁栓音聴作業の状況