住宅紛争処理技術関連資料集

使用する検査機器


建築

機器の名称 下げ振り(垂球)
機器の使用目的 壁、柱など構造物の傾斜の確認や測定
機器の概要
糸の先端に逆円錐形の垂球(おもり)をつけた鉛直を調べる道具で、構造物の傾斜測定などに用いられる。
垂球は真ちゅう、ステンレス等の金属製で、先端部を焼き入れした鋼製のものもある。
垂球は構造物に用いられる場合、300g~600g程度が一般的である。
下げ振り糸は、下げ振り専用のナイロン製のものが使われており、垂球の回転が生じないように、より糸ではなく編糸(あやおり)になっているものが良い。
下げ振り本体(保持器付き)は木部に据付針を打ち込んだり、鉄部にマグネットで取り付くなど、据付け箇所に対応し、据付け易さに配慮されている。
屋外では、風にあおられて正しいポイントが取りにくくなることもあるので、重めの垂球を使用するなど注意する。なお、ダイヤル表示式等の下げ振りは、測定に対する風の影響が少ない。(下げ振り「ダイヤル表示、デジタル表示」参照)
使用方法の概要 準 備
[外壁の測定]
用意する下げ振りは2m程度以上で、測定する外壁の階高に応じた長さの糸を持つものとする。
外壁の場合、強風時は垂球が揺れて正確に測定できないこともあるので、無風状態を選ぶ様にする。

[内壁の測定]
用意する下げ振りは2m程度以上で、測定する天井高に応じた長さの糸を持つものとする。
壁(あるいは柱)のなるべく高い位置に画鋲などで止める。和室の場合は、鴨居の上、長押の裏などの目立たない場所に留付けるように工夫する。また、接着テープを使う方法もある。
測 定
壁面(あるいは柱)上部から下げ振りを吊る。
測定は、下げ振りの振れが止まってから、糸と壁(あるいは柱)の間の距離を測る(測定値A)。垂球の先端では芯ずれがあるので測定しない。
2m程度以上の位置(C)で糸と壁(あるいは柱)の間の距離を物差しで測る(測定値B)。
上下測定点間の距離を測る(測定値C)。
計測して求められた上下それぞれの測定点における糸と壁(あるいは柱)の間の距離の差を、上下測定点間の距離(鉛直距離)で除して傾斜を求める。
傾斜 =(測定値A-測定値B)/ 測定値C
関連する不具合事象 「外壁の傾斜」、「内壁の傾斜」、「建具の開閉不良」
備考 測定する際、局部的な反り等がある壁面の部分は避けるよう配慮する。
〈参考〉
品確法告示:平12建設告第1653号「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」
平成12年度版「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準の解説」((財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター発行)

壁又は柱の傾斜に対する瑕疵の存する可能性