住宅紛争処理技術関連資料集

使用する検査機器


建築

機器の名称 水準器・勾配計(バーニア目盛表示・デジタル表示)
機器の使用目的 床などの傾斜の確認や測定
機器の概要
<水準器>
水平を求めるための器具で、水平器ともいう。ガラス管の液体中に気泡が入った気泡管により水平を確認する。
気泡管の性能は感度[気泡が1目盛(2㎜) 移動するのに要する傾斜]が0.35mm/m=0.0201゜、精度が±1.0mm/m=±0.0573゜以内のものが一般的である。本体に水糸を通し、水糸の水平を確認できる小型のものから1mを超える大型のものまである。
水準器の例

<勾配計>
水平を測る機器で、水準器の気泡管に替わる指針読み取り方式(ダイヤル表示、デジタル表示)により傾斜を測定できる。ダイヤル表示のものにはバーニア目盛を取り付けたものもある。


<デジタル表示の例>
〈参考値〉
感度: 0.5mm/m=0.0286゜
精度:±1mm/m=±0.0573゜
角度表示最小単位:0.05゜
勾配表示最小単位:0.1%
(45゜を100%で表示)
使用方法の概要
<水準器>
測定したい箇所に水準器をあてる。
より正確に測定する場合には、できるだけ本体が長いものを使用する。
気泡管の気泡の位置により、勾配の方向を読み取る。気泡は勾配の高い側に寄る。
気泡管(棒状気泡管)の気泡位置を基準線と見比べて勾配を読み取る。

<勾配計ダイヤル表示バーニア目盛付の測定例>
1.ゼロ点調整
[水平の基準線がある場合]
保護キャップを外し、勾配計を作動させる。
本尺の底面を水平の基準線に正確に合わせる。
勾配計の指針の振れが止まるのを待って目盛板微動ツマミを操作し指針に目盛の0をあわせ、ゼロ点調整を終わる。
[水平の基準がない場合]
保護キャップを外し、勾配計を作動させる。
本尺の底面を水平に近いと思われる床等にあてる。
勾配計の指針の振れが止まるのを待って、指針の示す目盛Aを読み取る。
次に同じ床に本尺の向きを反対にして勾配計をあてる。
勾配計の指針の振れが止まるのを待って、指針の示す目盛Bを読み取る。
1回目にあてたときの目盛Aと2回目の目盛Bの中央値(目盛C)を求める。
(目盛A+目盛B)/2=目盛C
⑤の状態のまま、静止している指針を目安にして、目盛Cに相当するだけ目盛板を調整し、目盛0の位置が水平となる。
2.測定
測定したい箇所に勾配計をあてる。
正面又は上面のダイヤルゲージの針を読み取り、勾配計の測定長さ間の勾配を測定する。指針は、低い側を指示する。
バーニア目盛付の場合は、次のように目盛を読み取る。
  • バーニア目盛の0位置の指針目盛を読み取る。( 0度   分)
  • バーニア目盛を読み取る。         (  度 30分)
  • バーニア目盛と指針目盛の値をあわせる。  ( 0度 30分)
角度からx/1000傾斜(パーミリ勾配)を傾斜の角度(θ)と水平距離と高さの関係を利用し求める。
(tanθを三角関数表や電卓から求める)
(高さ)=(水平距離)×tanθ
例)傾斜角度(θ)が0度30分(0.5度)の場合、tan(0.5)= 0.0087
高さ(mm)=1,000(mm)×0.0087=8.7(mm)
パーミリ勾配は 約 9/ 1,000
関連する不具合事象 「床の傾斜」「床のたわみ」「建具の開閉不良」「降水による漏水」「設備からの漏水」
備考
  • 水準器により1回で測定できる長さが異なるので、測定の目的にあわせて機器を選択する必要がある。また、測定器の感度、精度にも注意して選択する。また、1/1000の傾斜測定には、精度0.05°以内が望ましい。