調査方法編

内 装 仕 上 材

1.内装仕上材とは

内装仕上材とは、建物(住宅)内部の床、壁、天井の各部位表面を形成する材料をいう。内装仕上げのために、別に下地を設ける場合、そのための材料を内装下地材という。(以下、下地材という。)
建物の構造、工法及び内装仕上材の種類等により、各種の留付けの構成がある。建物(住宅)の一般的な留付けの構成を次頁の表に示すが、ここでは内装仕上材と下地材の区分に該当するものを調査の対象とする。内装仕上材及び下地材を支持する部材は、ここでは対象外とする。
技術関連資料集においては、内装仕上げに使用される合成樹脂エマルションペイント等の塗料及び複層仕上塗材等の仕上塗材は内装仕上材には含まず、下地材を内装仕上材として取り扱う。また、コンクリート打放し仕上げのように、部位の構成がほぼ単一のもので、かつそれ自体が仕上げとなるものも、内装仕上材の対象としない。
参考1
  • 「建築材料用教材」改訂第4版((一社)日本建築学会編集、発行)
参考2
「建築材料用教材」改訂第4版
((一社)日本建築学会編集、発行)
表-1       内装下地材区分  (※)部分以外を対象とする。
区分 内装仕上材 備考 下地材 (※)内装仕上材及び下地材を支持する部材等
板・ボード類
(直張り用フローリング)
シート
その他(畳)
モルタル
コンクリート



(レベル調整材を使用する場合が多い。)
板・ボード類 木造床組、鉄骨床組
鉄骨床組+木組
板・ボード類
(直張り用フローリング)
タイル
シート
その他(畳、石)
モルタル コンクリート
ALCパネル
タイル
シート
*防水層を設ける場合等 モルタル+板・ボード類 木造床組、鉄骨床組
鉄骨床組+木組
板・ボード類
タイル
シート
その他(畳)
板・ボード類 コンクリート
ALCパネル
+木組
+乾式二重床
+発泡プラスチック系床
木造床組、鉄骨床組
鉄骨床組+木組
シート
板・ボード類
(せっこうボード、繊維板等)
左官材
コンクリート
シート
タイル
モルタル コンクリート
ALCパネル
コンクリートブロック
シート
タイル
モルタル+板・ボード類 木造壁組
鉄骨壁組+木組
シート 板・ボード類 コンクリート
ALCパネル
コンクリートブロック
シート
タイル
*断熱層を設ける場合等 コンクリート
ALCパネル
コンクリートブロック
+木組
シート
板・ボード類
タイル
左官材
木造床組、鉄骨床組
鉄骨床組+木組
天井 シート コンクリート
板・ボード類 *断熱層を設ける場合等 コンクリート
ALCパネル
+木造天井組
+軽量鉄骨天井組
板・ボード類 木造床組、鉄骨床組
鉄骨造床組+軽量鉄骨天井組
シート
板・ボード類
板・ボード類 コンクリート
ALCパネル
+木造天井組
+軽量鉄骨天井組
シート
板・ボード類
木造床組(小屋組)
鉄骨床組(小屋組)
+木造天井組
鉄骨床組(小屋組)+軽量鉄骨天井組
注記 *右欄の(  )は、
ない場合もある。
・床の木組は根太、(大引き)をいう。
・壁の木組は胴縁をいう。
・木造天井組は吊木受け、吊木、野縁、(振れ止め)をいう。
・軽量鉄骨天井組は吊ボルト、野縁、(振れ止め)をいう。

2.下地材の種類

建物(住宅)には、一般的に以下の下地材が使用される。
①モルタル
②板・ボード類
  • 木質系板・ボード
    天然木板、普通合板、構造用合板、難燃合板 等
  • セメント系板・ボード
    繊維強化セメント板、木毛セメント板 等
  • せっこう系板・ボード
    せっこうボード、強化せっこうボード、シージングせっこうボード
    せっこうラスボード 等
その他の下地材としては繊維系板・ボード(軟質繊維板、中質繊維板、硬質繊維板、パーティクルボード)及び合板、繊維補強セメント板、せっこうボード等を表面材に使用した複合板等がある。

3.内装仕上材の種類

建物(住宅)には、一般的に以下の内装仕上材が使用される。
左官材料(塗り仕上げ)
セメントモルタル塗り、せっこうプラスター塗り、ドロマイトプラスター塗り、 等
その他の仕上材としては人造石・テラゾ塗り、漆喰塗り、日本壁上塗り仕上、合成樹脂系床材塗り等がある。
タイル
陶磁器質タイル、コルクタイル 等
その他の仕上材としては天然石タイル、天然スレートタイル、プラスチックタイル、タイルカーペット、木質タイル等がある。
板・ボード類
木質系板・ボード、セメント系板・ボード、せっこう系板・ボード、繊維系板・ボード 等
その他の仕上材としてはプラスチック系板・ボード、金属系板・ボード、石材系板・ボード等がある。
シート類
カーペット、ビニル系シート床材、壁装材(紙、繊維、無機質系、プラスチック等)等
その他の仕上材としてはシート床材(ゴム系、油脂系)等がある。
その他
畳、石 等
その他の仕上材としては金属板、コルク板、複合パネル・ユニット類等がある。

4.内装仕上材のひび割れ、はがれ等が発生しやすい部分

内装仕上材のひび割れ、はがれ等が発生しやすい部分は、以下のように整理できる。
内装仕上材に発生する場合
内装仕上材相互の取合い部において発生する場合(ボード類の継ぎ目等)
下地材に発生する場合
下地材相互の取合い部に発生する場合
内装仕上材と下地材の留付け部に発生する場合
下地材と下地支持材の留付け部に発生する場合
下地支持材に発生する場合
下地支持材相互の取合い部及び留付け部に発生する場合

「床」、「内壁」、「天井」において、主に⑦及び⑧の場合を対象としているため、ここでは内装仕上材及び下地材に発生する場合として①~⑥を対象としている。