調査方法編

換気設備からの騒音

1.換気設備の種類と騒音

(1)
換気設備の種類と方式
住宅における換気設備は、台所、サニタリー(浴室・便所・洗面所など)、居室に設けられ、各室別や局所で行う個別方式と住宅全体やいくつかの部屋を対象としてダクトで換気するセントラル方式とがある。
通常住宅では、台所においてはコンロ上部にレンジフードファンを設置し、ガスコンロなどで発生する燃焼ガスの排出、料理で発生する水蒸気、臭い、油煙(オイルミスト)などを排出する局所方式が多い。なお、電磁誘導式加熱調理器(IHクッキングヒーター)の場合は、排気をしない室内循環レンジフードファンを用いることもある。便所の換気は、便所の位置により異なるが、外壁に面しているときは壁付けのプロペラファン、内部にあるときは天井換気扇より吸気してダクトで外壁から排出される。浴室についても、外壁に面しているときは、同じくプロペラファンで換気し、内部に位置する場合には、浴室天井換気扇でダクトを通して外壁から排出される。浴室、洗面所、便所などが近接している集合住宅などでは、1台の換気扇で多数の部屋の換気ができる、多数室用換気扇が採用されることが多い。
平成15年7月に、シックハウス対策として建築基準法の一部が改正され、内装材や家具などから発散するホルムアルデヒドなどの有害汚染物質を排出するために、1時間あたり部屋容積の0.5回分の風量を、24時間連続して換気することが義務付けられた。この方式にはいろいろあるが、一つには各部屋の外壁から外気を取入れ、そのあと廊下を経由してサニタリーなどから排出する方式や、各部屋ごとに吸気、排気する方式、セントラル換気扇で住宅の一ヶ所で吸気した外気をダクトで各部屋に配り、そのあと同様に廊下等を通して再び、同一の換気扇に回収して、外気に排気する方式などがある。この方式では、吸気と排気の間で熱交換をすることができる。
(2)
吸気位置と排気位置との関係
換気設備では、吸気と排気の位置を適正に計画し、想定された換気経路が計画通り形成されることである。台所の換気では、排気風量が大きいことから隣室からの大量の空気を誘引することになるため、レンジフードファンを運転すると室内が負圧になることがあり、扉の開閉に影響が出る。また、暖房や冷房をしている部屋の空気を、強引に排気してしまうことになるため、省エネルギーの観点からも問題となる。そのため一般に台所では、レンジフード近傍に吸気口を設けて、隣室の空気を誘引しないように、また吸気口からの外気で台所が寒くならないように工夫している。
サニタリーの場合は、浴室や便所への扉の下部を数センチカット(アンダーカットという)したり、扉にガラリをつけることにより、廊下を通して吸気し、サニタリー内部で発生した汚染空気と一緒に排気する。
居室換気の場合には、前述の通り各部屋の外壁部に設けられた吸気口から外気を取入れ、部屋の扉などのアンダーカット部から廊下を経由して、サニタリーなどのファンで排出する。
(3)
換気設備から発生する騒音(音や振動)の種類
換気設備から発生する騒音は、換気設備の種類と設置場所により異なるが、換気扇に内蔵されたファンモーターが発生する音や振動、空気がファンやグリルを通過するときに発生する騒音、換気装置の振動がケーシングや支持材を通して伝搬して、天上材やダクト材に伝わって発生する音や振動、外部の排気口や吸気口からダクトを通して入り込む外部騒音や隣室の声などがある。

2.発生原因

換気装置(ユニット)の発生騒音は、ファンの形状、風量、経年劣化度合によって異なる。また、内装材やダクト材を介して伝わる音については、固定方法、接続方法など施工方法による場合が多い。さらにダクトを通して入る騒音については、吸気口や排気口の位置などの設計上の問題がある。
(1)
不適切な換気設備の設計
換気設備の設計段階において、以下の事項に不適切な点がある場合には、騒音の発生につながることがある。
必要換気量の算定とファンの能力の設定
ダクト内風速と風量の設定
換気経路の適正な圧力損失等の計算とファンの能力の設定
吸気位置と排気位置及び換気経路の計画
換気装置(ユニット)及びダクトの設置位置
(2)
不適切な換気設備の施工
換気設備の施工段階において、以下の事項に不適切な点がある場合には、騒音の発生につながることがある。
換気装置(ユニット)の防振等の支持・固定方法
ダクト等の防振等の支持・固定方法
換気装置(ユニット)とダクトの接続方法
消音チャンバーの適正な配置
吸気口、排気口周辺の騒音、風圧の環境
(3)
不適切な換気設備の使用・メンテナンス
換気設備の使用・メンテナンス段階において、以下の事項に不適切な点がある場合には、騒音の発生につながることがある。
吸気口の誤った閉鎖または物理的閉塞
排気口の誤った閉鎖または物理的閉塞
フィルター・ファン部の汚れによる通気阻害
換気装置(ユニット)の回転部劣化
事前確認等

調査の視点

現場調査等にさきがけて、発生原因特定のための調査に必要な情報を把握し、調査の進め方の詳細等を検討しておく。

調査方法

  1. 居住者及び住宅供給者へのヒアリング並びに次の「2.」により、主として以下のような情報を確認し、整理しておく。
    住宅の構造・建て方、契約の内容等(木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造/戸建、集合 等)
    不具合事象の状況、発生部位、施工の状況等
    不具合事象の発見時期(新築後経過年数)
    不具合事象の程度の進行状況
    不具合事象の発生と季節・天候等との相関関係
    他の種類の不具合事象の発生状況
    周辺の住宅における同様の不具合事象の発生状況
    住宅の立地条件(気候・地形等)、近隣の状況
    不具合事象の発生後の処置の有無及び状況
  2. 住宅性能表示制度に基づき、建設住宅性能評価書が交付された住宅の申請図書等は、規定された期間、登録住宅性能評価機関等に保存される。
    したがってその保存期間内であれば、それらの申請図書等を、住宅紛争処理支援センターを経由して当該評価機関等から取り寄せることが可能である。
    (1)
    登録住宅性能評価機関に保存される帳簿は、以下の通りであり、業務の全部を廃止するまで保存される。(品確法第19条第1項、同法施行規則(以下「規則」という。)第20条第1項三号)
    住宅性能評価書に記載した事項を記載した帳簿
    (2)
    登録住宅性能評価機関に保存される図書は、以下の通りであり、建設住宅性能評価書が交付された日から20年間保存される。(品確法第19条第2項、規則第21条第1項・第3項、第15条第1項第一号ロ)
    建設住宅性能評価申請書(変更建設住宅評価申請書を含む)
    建設住宅性能評価申請書の添付図書
    • 設計住宅性能評価書
    • 設計評価申請添付図書
      住宅性能表示制度に基づく認定又は認証を取得した住宅又は住宅の部分については、以下の書類が添付される。
      * 住宅型式性能認定書の写し
      * 型式住宅部分等製造者等認証書の写し
      * 特別評価方法認定書の写し
      * 建築基準法に基づく確認済証
    施工状況報告書
    規則第6条第4項に規定する図書
    検査に際し評価機関が評価申請者に提出させたもの
    (3)
    登録住宅型式性能認定等機関、登録外国住宅型式性能認定等機関、登録試験機関又は登録外国試験機関に保存される図書は、以下の通りであり、認定又は認証が失効した又は取り消されたときから20年間保存される。(規則第68条第3項、規則第94条第3項)

    <住宅型式性能認定の場合>(規則第68条第1項第一号)

    住宅型式性能認定申請書
    住宅型式性能認定申請書の添付図書
    住宅型式性能認定書の写し
    その他審査の結果を記載した書類

    <型式住宅部分等製造者の認証(更新)の場合>(規則第55条第1項第二号(第三号))

    型式住宅部分等製造者等認証(更新)申請書
    型式住宅部分等製造者等認証(更新)申請書の添付図書
    型式住宅部分等製造者等認証書の写し
    その他審査の結果を記載した書類

    <特別評価方法認定の場合>(規則第94条第1項、第82条第1項)

    特別評価方法認定のための審査に係る試験申請書
    特別評価方法の概要を記載した書類
    特別評価方法により代えられるべき部分を明示した書類
    平面図等その他の試験を実施するために必要な事項を記載した図書
    試験の結果の証明書の写し
    その他審査の結果を記載した書類
    上記資料に基づき、住宅の性能表示項目に関して調査する場合には、該当する等級毎の基準を参照する。
    なお、評価方法基準の詳細については、平13国交告第1347号による。
  3. 以上の情報に基づき、調査の方法・進め方の詳細等を検討しておく。
騒音の発生状況の確認

調査の視点

  • 換気設備の騒音に関しては、定量的に把握するためには騒音の測定を行うことが必要となるが、住宅内及び周辺環境にはさまざまな騒音が発生しているために騒音を正確に測定することは極めて難しいと考えておく必要がある。
  • 騒音に関しての感覚は、心理的、感性的に人や、家庭により異なることが多いために、できるだけ客観的に観測することが必要である。

調査方法

1.騒音発生箇所の確認

(1)調査方法

  • 住宅内の全ての換気装置をとめ、順に運転して騒音レベルや音の種類、位置などを確認する。

(2)注意事項等

  • 騒音の確認は、他の住戸や周辺環境からの騒音の影響の少ない時間帯に実施する。
  • 換気装置(ユニット)に強・中・弱の切替がある場合には、段階ごとに騒音を確認する。
  • 24時間換気システムは、スイッチが切れないようになっているが、スイッチの長押しなどで止まるように設計されているので、取扱説明書を確認して実施する。

2.騒音の種類の確認

(1)調査方法

  • 騒音の種類としては、以下のように大別して記録するとよい
    換気装置(ユニット)から発生する直接的騒音
    運転時に天井や壁を伝わってくると思われる唸りのような騒音
    吸気口や排気口から聞こえてくる騒音
    扉や窓を開けたり閉めたりすると音の強弱が変化する騒音
    原因不明な騒音

(2)注意事項等

  • 騒音の種類の特定は難しいため、先入観で断定することは避けること。

3.換気装置運転時の騒音の確認

(1)調査方法

  • 該当箇所の換気装置からの直接騒音は、換気装置から1m程度離れたところの騒音を確認する。
  • 該当換気装置(ユニット)が設置されている部屋の吸気口の開閉、他の居室との扉の開閉による騒音レベルの差を確認する。
  • 該当換気装置(ユニット)が接続された外壁や隣室にある吸気口、排気口周辺での騒音を確認する。
  • 騒音が気になる周辺の部屋の壁等に耳をつけて、その伝搬騒音の有無を確認する。
  • この確認調査を各換気装置(ユニット)ごとに実施する。

(2)注意事項等

  • 調査に当たっては、空調機の騒音や、冷蔵庫などの騒音と誤認しないように注意する必要がある。

調査結果の考え方

換気装置(ユニット)から発生する直接的騒音が大きい場合。
  • 換気装置(ユニット)のモーター部に何らかの異常が発生している可能性がある。
  • ファン等の回転部に何らかの異常が発生している可能性がある。
  • 換気装置の経年劣化により騒音が大きくなっている可能性がある。
換気装置(ユニット)が設置されている部屋の吸気口の開閉、他の居室との扉の開閉による騒音レベルに差が生じる。
  • ファンを運転すると室内が負圧になり、ファンに負荷がかかり運転音が大きくなっている可能性がある。
  • 吸気口が小さいなど、吸気量が不足している可能性がある。
換気装置(ユニット)が接続された外壁の吸気口、排気口が閉塞しているか、周辺が風の吹き溜まりになっている。
  • 風の強い日に、排気口に風の圧力がかかり、十分な排気ができないためにファンの音が大きくなることがある。
  • 排気口が何らの原因で詰まっているか、人為的に閉塞している。またはダンパーが作動して閉塞しているなどの原因により騒音が発生することがある。
換気装置(ユニット)が接続されている外壁の吸気口周辺の騒音が大きい、また同じ系統に接続されている吸気口から人の声が伝わる。
  • 吸気口周辺の騒音が大きく、消音対策がとられていない場合には、外部の自動車等の騒音がダクトを伝わって室内に入ることがある。
  • 隣室の吸気口や排気口から、ダクトを通して話し声などが他の部屋に伝搬することがある。
騒音が気になる周辺の部屋の壁等に耳を当てると換気装置の騒音が聞こえる。
  • 換気装置(ユニット)の支持・固定方法に問題があり、ファンの振動が躯体や内装材を伝わって騒音となっている可能性がある。

使用する検査機器

<診断(調査)の専門性>

①音・振動測定に関する専門技術者
②空調換気設備に関する専門技術者
設計内容の確認

調査の視点

  • 換気設備の設計が適切に行われているかを確認する。

調査方法

(1)調査方法

  • 設計図書(設計図、仕様書、機器表、計算書等)を用いて、換気設備等の設計が適切に行われたかを確認する。
以下に確認する主な項目を示す。
必要換気量の算定とファンの能力の設定
  • 各設置箇所別換気装置(ユニット)のカタログ、取扱説明書などから機種・能力を確認し、適切に選定されているかを確認する。
  • 製造月日等から、設置後の経過年数を確認する。
ダクト内風速と風量の設定
  • ファンの能力、ダクトの径等から計画時のダクト内風速、居室に於いては給気等の吹出し風速などを確認する。
  • 強・中・弱の調整段階を有する換気装置では、各段階の風量を確認する。
換気経路の適正な圧力損失等の計算とファンの能力の設定
  • 図面よりダクト経路を確認し、曲り部、分岐部などを確認し、設計時に適切な圧力損失が見られていたかを確認する。
  • これにより、住宅内での風量のバランスと、選定された換気装置(ユニット)の風量、静圧が適切であったかを確認する。
吸気位置、排気位置と換気経路の計画
  • 換気設備図面により、換気扇位置と吸気位置、排気位置の相互関係が適切であるかを確認する。とくに24時間換気の経路について確認する。
  • 換気経路の途中に、適切な換気を阻害する障害物等がないかを確認する。
換気装置(ユニット)及びダクトの設置位置
  • 換気装置(ユニット)の位置が、騒音の原因となっていないかを詳細図などで確認する。
  • ダクト等が梁や壁貫通部で縮小されたり、変形されたりして、換気の障害になっていないかを詳細図などで確認する。

(2)注意事項等

  • 換気等の設備図面が無い場合、保管されていない場合もあるため、必要に応じて設計者へヒアリングを行う。
  • 換気装置(ユニット)に関するカタログ等が無いため不明な点は、製造者へヒアリングを行う。
  • 設計図面と現場とが異なる場合、リフォーム等によって、位置や機種が交換されている場合もあるため注意が必要である。

調査結果の考え方

必要換気量の算定とファンの能力の選定
設置後の年数が経過している場合には、騒音が大きくなっている可能性がある。
ダクト内風速と風量の選定
計画時のダクト内風速、吹出し風速などが必要以上に大きい場合には騒音の原因となることがある。
換気経路の適正な圧力損失等の計算とファンの能力の選定
図面よりダクト経路と、曲り部、分岐部などを確認し、設計時に適切な圧力損失が見込まれていたかを確認する。これにより、住宅内での風量のバランスと、選定された換気装置(ユニット)の風量と静圧の関係が適切であったかを確認する。静圧が高すぎる場合には騒音の発生の原因となり、低すぎる場合には風量不足の原因となることがある。
吸気位置、排気位置と換気経路の計画
換気設備図面により、換気装置(ユニット)位置と吸気位置、排気位置の相互関係が適切であるかを確認する。とくに24時間換気の経路について、換気経路の途中に、空気の流れを阻害する障害物等がないかを確認する。経路が模様替えやリフォームなどで設計時と変更されていると、騒音や換気不良の原因となる可能性がある。
換気装置(ユニット)及びダクトの設置位置
換気装置(ユニット)の設置位置が、騒音の原因となっていないかを図面詳細で確認する。ダクト等が梁や壁貫通部で縮小されたり、変形されたりして、空気の流れの障害になっていないかを図面、部分詳細で確認する。換気装置やダクトの位置が適切でないために、騒音の発生の原因となる可能性がある。

使用する検査機器

  • 特になし

<診断(調査)の専門性>

設計時の図面には、換気設備の詳細が記述されていることはむしろ少なく、計算方法や経路計画について不明な場合には、設計者あるいは専門家に相談することが必要である。
施工状況等の確認

調査の視点

換気装置(ユニット)の設置、ダクト等の設置、吸気口・排気口の設置が図面どおりに適切に施工されているかを確認する。

調査方法

(1)調査方法

  • 設計図書(設計図、仕様書、機器表、計算書等)及び施工図を用いて、換気設備等の施工が、図面通りに施工されたかを確認する。

    以下に確認する主な項目を示す。
    換気装置(ユニット)の防振等の支持・固定方法
    • 各設置場所別換気装置(ユニット)が、各装置の据え付け説明書等に示した方法で設置されているかを、点検口等から確認する。
    • 各換気装置(ユニット)を運転した時に、支持・固定部で異常な振動が発生していないかを確認する。
    • 各換気装置(ユニット)の、壁・天井・スラブへの支持・固定に緩みや接触がないかを、点検口等から確認する。
    • 各換気装置(ユニット)から、壁・天井・スラブへの支持・固定部にファンの振動を防止する、防振ゴム等が使用されているかを点検口等で確認する。
    ダクト等の防振等の支持・固定方法
    • 該当する換気装置(ユニット)を運転した時に、ダクト等に異常な振動がないかを、点検口から確認する。
    • ダクト等の搬送設備から、躯体や内装材に振動が伝搬するのを防止するための防振ゴム等の設置がなされているかを、点検口等から確認する。
    換気装置(ユニット)とダクトの接続方法
    • 換気装置(ユニット)とダクトが適正に接続されているかを、点検口から確認する。
    • ダクト同士の接続部にすき間や緩みがないかを、点検口等から確認する。
    消音チャンバーの適正な配置
    • 外部騒音の大きな位置から吸気している場合、吸気ダクト部に騒音を低減することができる、消音チャンバー等の設置がなされているかを確認する。
    吸気口、排気口周辺の騒音、風圧の環境
    吸気口、排気口周辺の、騒音や風の影響について確認する。

(2)注意事項等

点検口から確認できない場合には、天井や壁の一部を撤去することとなるために、騒音の程度により居住者の了解のもと判断する。

調査結果の考え方

  • 支持・固定部に防振ゴムがない場合には、換気装置(ユニット)の振動が躯体や内装材を伝わって、他の場所に伝搬する可能性がある。
  • 換気装置(ユニット)が、内装材などに接触している場合に、装置の振動が伝搬して騒音となる可能性がある。
  • ダクトと換気装置、あるいはダクト同士の接続部に緩みなどがある場合には、騒音の発生の原因となる可能性がある。
  • 吸気口や排気口の設置環境が、騒音の大きな場所であったり、風の影響を受けやすい場所である場合に、騒音を発生する可能性がある。

使用する検査機器

<診断(調査)の専門性>

  • 点検口から確認するために、施工技術者による専門的な確認が必要である。
使用・メンテナンス状況の確認

4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、以下の確認を行う。

調査の視点

換気設備の使用状況、メンテナンス状況について確認する。

調査方法

(1)調査方法

  • 居住者に対するヒアリングから、換気設備(ユニット)の使用状況を確認する。

    以下に確認する主な項目を示す。
    吸気口の誤った閉鎖または物理的閉塞
    • 寒い外気が入ることを理由に、吸気口を居住者が閉鎖していないかを確認する。
    • 吸気口部分に、防火区画で防火ダンパーが設置され、何かの原因でダンパーが閉止していないか確認する。
    排気口の誤った閉鎖または物理的閉塞
    • 排気口部分に、防火区画で防火ダンパーが設置され、何かの原因でダンパーが閉止していないか確認する。
    • 排気口内部に鳥などが巣を造っていることがないか確認する。
    フィルター・ファン部の汚れによる通気阻害
    • フィルターの汚れで、通気不良になっていないかを確認する。とくにレンジフードの油フィルターを確認する。
    • ダクトに油が付着して、排気ダクト中の逆流ダンパーが癒着し閉止していないか確認する。
    • ファンの羽の部分に油等が付着し、ファンの能力を阻害していることがないかを確認する。
    換気装置(ユニット)の回転部劣化
    清掃などで、ファンの羽部分の変形、脱落等がないかを確認する。

(2)注意事項等

  • 特になし

調査結果の考え方

  • 居住者が、吸気口や排気口を閉めてしまったために、ファンの騒音が発生する可能性がある。
  • ダクト内の防火のダンパーが落ちたり、逆流ダンパーが癒着したりして、換気を阻害している場合に、騒音が発生する可能性がある。
  • フィルター等が汚れて、通気が阻害されている場合に騒音が発生する場合がある。
  • 清掃などで、ファンの羽部分が変形したり、脱落したりして異常な振動を発生することがある。

使用する検査機器

  • 特になし

<診断(調査)の専門性>

  • 特に専門家でなくてもよい。
外的要因の確認

5 外的要因の確認」による。

詳細調査の必要性の検討

6 詳細調査の必要性の検討」による。