調査方法編

天   井
天井とは、天井仕上材と天井下地構成材(※)を総称していう。
鉄筋コンクリート造の場合は、上階スラブに直接仕上材を施す直仕上天井が一般的であるが、最上階の住戸や、換気設備が必要な水回り等においては吊天井(二重天井)とするケースが多い。吊天井は、天井面を上階スラブから機能上必要なだけ離して吊木により支持する天井である。
天井下地構成材:インサート、吊木又は吊りボルト、野縁受ハンガー、野縁受桟又は野縁受、クリップ、野縁、振れ止め(天井のせいが大きい場合)(参考1)
<形状による天井の分類>
平天井 :水平に張り上げられた、最も典型的な天井
勾配天井:屋根勾配に沿って張られた天井
船底天井:舟の底を裏返したような形状の天井
下がり天井:天井の一部が低くなっている天井
等が代表的なものである。
形状方法による主な天井の分類
参考1
  • 「公共建築工事標準仕様書 平成28年版」p201~202, p221~223(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修、(一社)公共建築協会発行)
<天井下地構成材による天井の分類>
吊天井の場合、天井下地構成材は、上階の床構造や小屋組の構造、天井ふところの寸法等により、木製下地又は金属製下地が用いられる。また、直仕上天井の場合は上階スラブ(RCスラブ)が天井下地となる。
軽量鉄骨天井下地(軽天下地、軽鉄下地ともいう)
上階の床構造が、鉄骨構造床や鉄筋コンクリート構造床の場合に比較的多く用いられる。
基本的にインサート、吊りボルト、野縁受ハンガー、野縁受、クリップ、野縁(各種軽量形鋼)からなる既製品の天井下地。上階の床構造により吊木受けを変えて用いる。

①軽量鉄骨天井下地の例(引用1)
木製天井下地
基本的にインサート、吊木又は吊りボルト、野縁受桟、野縁からなる木製の天井下地。
RCスラブ下地
上階スラブが直接天井下地となり、コンクリート打設による仕上がり状況によっては補修等の下地処理が必要となる。
引用1
  • 「建築工事監理指針平成28年版(下巻)」p300図14.4.2, p302図14.4.3(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修、(一社)公共建築協会発行)

②木製天井下地の例(引用2)
引用2
  • 「建築工事監理指針平成28年版(下巻)」p188表12.7.1(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修、(一社)公共建築協会発行)
「住宅の調査と補修 -平成28年度版
住宅紛争処理技術関連資料集-」のCD-ROMをご参照ください
③RCスラブ下地の例(引用3 一部加筆)
<天井仕上材等による天井の分類>
天井下地構成材に留め付けられ、天井の水平面を構成する天井仕上材等(※)は、工法により以下のように分類される。

※天井仕上材等:天井仕上材、下地材

引用3
  • 「構造用教材」第3版p98( 一部加筆)((一社)日本建築学会編集、発行)
捨張りのある場合(捨張り工法)
天井下地構成材にあらかじめ天井下地材として各種ボード類を張り(捨張り)、そのうえに天井仕上材(化粧ボード、化粧板等)を留め付ける。天井仕上材は捨張りに接着剤や金物(釘、ステープル、小ねじ等)によって固定することが多い。(参考2)
捨張りのない場合(直張り工法)
天井下地構成材に直接天井仕上材(化粧ボード、化粧板、各種ボード等)を留め付ける。この時、張り付けたボード類をそのまま天井仕上げとする場合(化粧ボード類)と、ボード類にさらに塗装や吹付けを施したり、壁紙を接着して天井仕上げとする場合がある。
直仕上天井の場合
直仕上天井の場合は、吊天井と異なり、上階スラブの下面に直接仕上げを施す。壁紙を接着して天井仕上げとする場合のほか、塗り仕上げや吹付け仕上げ等があげられる。
参考2
  • 「公共建築工事標準仕様書 平成28年版」p345(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修、(一社)公共建築協会発行