調査方法編

床
床とは、床組により構成される水平構面と床仕上材を総称していう。
床組とは、鉛直荷重に対して十分な強度や剛性を持ち、上部の構造から伝達された地震や風等の水平荷重を垂直構面である耐力壁を通して、確実に基礎・地盤に伝えるために設けられた構造部分をいう。
建物の構造安全上、床組や小屋組等の水平構面の剛性が不十分であると、水平荷重を垂直構面に伝達できず、一部の垂直構面に外力が集中して、耐力壁の変形・破壊を起こすため、床の水平構面には「平面的なねじれが生じない構造等であること」「劣化により構造体としての剛性を失うことがないこと」等が求められる。1階床は地面に近く湿気が多いため、シロアリや腐朽菌等による劣化に配慮する必要がある。
床は、基礎の上部に位置しており、床の不具合事象が基礎の沈下等さらに重大な不具合事象に伴うものかを、初期の段階で判別することが重要になる。
<枠組壁工法の床組>(引用1)

床下張材の張り方と釘打ち


端根太ころび止めを設ける場合
引用
  • 「枠組壁工法住宅工事仕様書 平成28年版」p82(図4.9.4-1),p91(図4.9.9) ((独)住宅金融支援機構編著、(株)井上書院発行)
<枠組壁工法住宅の代表的な床構成>
(1)1階床
1階の床組は建物の骨組と基礎との間をつなぐものであり、基礎の形式に応じた床組の方法がある。
1階床組の構成部材は土台、大引き、床根太、床束、根がらみ、床下張材等である。
①大引き、床束を用いた床組(引用2)
引用2
  • (社)日本ツーバイフォー建築協会提供資料
②大引き、床束を用いない床組(引用3)
引用3
  • (社)日本ツーバイフォー建築協会提供資料
ねこ土台:土台と基礎との間にねこ(土台と基礎との間にかいこむものの総称)を挟んだもの。
土台を浮かせて水湿を防ぐとともに、基礎に孔を設けず床下換気が確保できる工法。(引用4)

ねこ土台の例図(引用5)
(2)2階床
2階の床組は床荷重を壁になるべく均等に伝え、水平力が加わった場合には床面剛性を保って力を壁組にバランスよく流す働きをしている。
2階床組の構成部材は2階床梁、床根太、床下張材等である。
引用4
  • 「枠組壁工法住宅工事仕様書 平成28年版」p35(ねこ土台)((独)住宅金融支援機構編著、(株)井上書院発行)
引用5
  • (社)日本ツーバイフォー建築協会提供資料
○端根太ころび止めを設ける場合の構成部材と釘打ち方法(引用6)
○端根太ころび止めを省略する場合の構成部材と釘打ち方法(引用6)
引用6
  • 「枠組壁工法住宅工事仕様書 平成28年版」P82(図4.9.4-1、図4.9.4-2)((独)住宅金融支援機構編著、(株)井上書院発行)
○2階床枠組の枠材の構成方法(引用7)
引用7
  • 「枠組壁工法住宅の設計とディテール」p110(新井信吉著、(株)井上書院発行)