消費者からの申請例【その2】
雨漏りを補修してくれない。事業者への不満も頂点に。

 事業者に戸建住宅を注文したBさんは、施工方法や引渡時期をめぐって事業者と揉め、なんとか引渡しにこぎつけたものの、事業者への不満はくすぶっていました。3カ月後に2階の和室に雨漏りが発生したため、仕方なく事業者に連絡しました。しかし、事業者は施工には問題がないと言うばかりで一向に対応してくれないため、Bさんはこれまでの経緯も含めて、我慢ができなくなりました。そのため、住まいるダイヤルに相談し、住宅紛争処理で第三者に解決を求めることにしました。

 第一回の審理で、紛争処理委員はBさんと事業者が同席することは難しいと判断し、別々に事情を聞きました。Bさんは、雨漏りと汚れた内装の補修工事をして欲しい、事業者のこれまでの対応の悪さについて慰謝料を求めたいと訴えました。次に、委員が事業者から図面や写真等で不具合の状況について説明を受けたところ、もともとの施工に疑義があったため追加資料の提出を求めました。

 第二回の審理で、紛争処理委員は事業者から追加資料の説明を受け、雨漏りは施工ミスによるものである可能性が高いとの考えを示しました。事業者は補修に対して消極的でしたが、委員の見解を受けて、次回までに補修の提案書を作成することを了承しました。

 第三回の審理では、補修方法の具体的な説明が事業者から紛争処理委員にされました。これを受けて、Bさんに対しては、委員から補修方法の内容を第三者として説明したところ、Bさんの態度に軟化が見られたため、次回までに再度考えてもらうことにしました。また委員は、この住宅が保険付き住宅であるため、事業者の同意を得て今回の不具合が保険の対象になるかどうかを、保険法人に照会することにしました。

 第四回の審理では、両者が同席して補修方法の確認が行われ、紛争処理委員からBさんに対して補修の提案が充分なものであると説明がされました。また保険法人から、一部は保険の対象になると考えられるため保険金の請求手続きをしてほしい、との回答が来たことを委員が伝えたところ、事業者は速やかに手続きをして補修することを約束しました。Bさんは、補修工事が確実に実施されるならば慰謝料は取り下げると表明したため、事業者が補修工事を誠実に実施する内容の調停が成立。申請から5カ月間で紛争処理が終結しました。

<まとめ>

 事業者が雨漏りの補修をしてくれず、また、それにより新築工事のときからの事業者に対する不満が頂点に達し、事業者と同席できないまでに関係が悪化したケースです。紛争処理委員が施工ミスの可能性を指摘したことで、事業者が補修を行うことを承諾し解決に向かいました。また、保険法人に意見照会をすることで、スムーズな解決につながりました。

※フィクションです。

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