消費者からの申請例【その3】
我が家は傾いている?事業者の説明不足で不安増大。

 Cさんは戸建住宅を注文した際、契約の時に事業者から地盤改良は不要との説明を受けました。引渡しを受けた後で基礎にひび割れが発生したため、Cさんは家が傾いているかもしれないと不安になり、事業者に補修と原因の説明を求めました。補修は終わりましたが、事業者は大丈夫というだけで原因の説明がありません。
 不安を募らせたCさんは住まいるダイヤルに相談し、住宅紛争処理を勧められたため申請を行いました。

 約1カ月後に第一回の審理が開かれ、Cさんは基礎のひび割れの原因と建物の傾きの有無や安全性についての説明を求めました。事業者は、基礎のひび割れは建物の安全性に影響しない軽微なものであり、地盤もしっかりしていて安全であると主張しました。
 紛争処理委員から事業者に対して、Cさんの不安解消のためにしっかりと説明することが必要ではないかという指摘があり、次回事業者から説明資料を提出することが決まりました。

 第二回の審理で、事業者から資料が提出されましたが、建物の安全性を確認しきれなかったため、紛争処理委員は、建設住宅性能評価書を発行した評価機関に現場検査の際の資料を請求することにしました。

 第三回の審理で、紛争処理委員は事業者から提出された資料と評価機関から提出された資料を確認し、建物の安全性は問題なさそうだとの見解を示しました。Cさんも安全性の面では納得しましたが、建物が傾いているかもしれないという不安が残ること、事業者の説明不足で精神的苦痛を被ったため慰謝料を請求したいと訴えました。
 これに対し委員は、結論を出す前に現地調査の実施を提案するとともに、慰謝料請求はこのような場合は難しいという説明を行いました。

 第四回は現地調査で、紛争処理委員によって傾斜の測定と基礎の状況の確認が行われ、現状では安全性に問題があるようには見えないため、これ以上補修をする必要はないとの見解が示されました。

 第五回の審理で、事業者が説明不足について謝罪したため、Cさんからは金銭的請求をしないという調停書に双方が調印し、申請から約6カ月で調停が成立しました。

<まとめ>

 本件は不具合について、事業者の説明が十分になされなかったため施主の不安が増幅したケースでした。事業者が提出した資料以外に、評価機関から提出を受けた資料と現地調査にて安全性を確認したことにより施主の不安感が和らぎ、また事業者が謝罪したことで解決につながりました。

※フィクションです。

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