ご挨拶 松村会長

住宅の品質確保の促進等に関する法律施行25周年記念事業の実行委員会会長として、ご挨拶申し上げます。
住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品確法)制定の背景には、住宅市場における情報の非対称性の問題や欠陥住宅などの問題がありました。このような状況を鑑み、住宅市場における消費者の選択行動を支えることを目的とした、住宅性能に関する共通のモノサシの導入、民法に基づく瑕疵に関する共通のモノサシの導入、民法に基づく瑕疵担保責任の強化など、これまでにはなかった内容を含めた性格の法律が平成11(1999)年に制定されました。このような前例のない枠組みだったことから、法曹界、関連する住宅・不動産業界、日本建築学会など多くの関係者の協力を得ながら内容を調整し、制定に至るまでには並々ならぬ苦労があったこと、私自身も当時関わっておりましたので、よく覚えています。
関係主体のご尽力の結果として法制定後25年が経過し、住宅品確法に基づく住宅性能表示は、新築住宅の設計段階での利用率が3割を超えるなど普及定着が図られ、瑕疵担保責任の履行確保制度や長期優良住宅制度など、住宅市場の条件整備に関わる各種の新しい制度の創設にも結びついてきました。住宅品確法に基づいて、住宅性能評価機関及び紛争処理機関の指定が最初に行われ、性能評価や紛争処理の仕組みがスタートしたのが平成12(2000)年10月。
それから25年が経過した節目のタイミングで制度創設時の精神を振り返り、次世代に引き継いでいくとともに、将来を展望し、制度の更なる発展を期するために、25周年記念事業を企画し、その一環として記念シンポジウムの開催、新聞や雑誌への掲載並びに制度の変遷をまとめた記録誌を発刊しました。これらの成果をまとめた特設サイトを開設しますので、住宅品確法に携われている関係者はもちろん、これから携わる皆様にもぜひ見ていただければ幸いです。
結びに、本法律の発足に際しご尽力いただきました国土交通省住宅局の皆様、過去の担当者の皆様、登録住宅性能評価機関の皆様、紛争処理支援センターの皆様、並びにその関係者の皆様に改めて深く感謝を申し上げます。 本事業が豊かな住生活の実現に向けて取り組まれる皆様の皆様の背中を押すような機会になることを祈念いたします。