バリアフリー住宅の玄関の段差
相談年月:2001年3月
昨年、住宅会社と木造2×4 2階建て新築住宅の請負契約を締結しました。
細部の工事は続いていましたが、先日、入居しました。
契約前、75歳の母のために、バリアフリー住宅を希望し、玄関の上がり框の段差を3cmと依頼し、相手の署名ももらっています。しかし、完成したものは段差が25cmあり、再確認すると契約時の図面は10cmになっていました。実際に工事を担当した下請会社の説明では、図面上では10cmだが、構造図によるとどうしても25cmになるとのことでした。
要求どおりに直らないようであれば、もう一段設けるか、将来昇降機を無料で設置することを約束してもらおうと思っていますが、可能でしょうか。
我が家の基礎はベタ基礎になっており、玄関ドアは高さ2.4mあります。
契約に添付されている図面には10cmの記載があるようですが、打合せ時に段差3cmで依頼し、相手方の署名もあるのですから、契約どおりできなかったことに対して、どう対応するのかを相手に文書で提示させたらよいかと思います。場合によっては、瑕疵担保責任※による補修を追及すべきです。
建築基準法に1階床高さは45cm以上の規定がありますが、ベタ基礎であれば低くすることは可能であったと思われます。今となっては1階床を下げるのは無理があるので、玄関床を22cm上げる方法はどうでしょうか。この場合玄関ドアは2.18m以下の大きさになり、外部ポーチにある3段の外部階段が4段になると思われます。そして敷地に余裕があれば、スロープを作ってもらうことを要求してみてはいかがでしょうか。
※民法改正により、2020年4月以降に締結された請負契約については、瑕疵担保責任から契約不適合責任(請負人が契約の内容に適合しない目的物を注文者に引き渡した場合に生じる責任)に代わりました。瑕疵担保責任と同様、契約書に「契約不適合責任」が定められることもあります。
相談ID:353
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