住まいるダイヤルで受け付けた電話相談のなかから、消費者の皆様に参考となる相談事例を紹介したものです。

その他の事例はこちら

木造住宅を新築中だが、工事途中に施工業者が破産してしまった。

相談ID:614

Q:  地元の施工業者で木造2階建て住宅を新築中です。現在基礎工事まで終わっています。
本来なら今頃は上棟のはずでしたが、最近、施工業者と連絡が取れなくなり、先日、裁判所から破産手続開始決定の通知書が届きました。
施工業者は以前、「保険法人の「住宅完成保証制度」に加入している」と言っていたので調べてみましたが、実際には入っていませんでした。「住宅瑕疵担保責任保険」には申込みましたが、この保険では工事を続行できないのでしょうか。
工事代金2000万円のうち、1500万円を契約時に支払っています。途中から工事を引き継いでくれる施工業者はありますが、今後どうしたらいいのでしょうか。
A:

「住宅完成保証制度」は、建築工事を請け負った施工業者が破産などにより工事を継続できなくなった場合に、住宅の完成に向けた工事費用や破産などにより戻ってこないお金(前払金等)の損失を保証したり、引き継ぎ業者をあっせんすることができる任意加入の保証制度です。あらかじめ審査を受けて保険会社等に登録した事業者(施工業者)が建設する住宅に保険をかけます。

本件では、「住宅完成保証制度」に加入していなかったとのことですので、住宅の完成に向けた保証を受けることはできません。

一方、「住宅瑕疵担保責任保険」は、引き渡された新築住宅に特定の瑕疵(※)があった場合に、補修等を行った事業者(施工業者、住宅販売業者)に保険金が支払われる制度です。例外として、事業者が破産しているなど補修等が行えない場合は、住宅取得者が保険法人に補修費用(保険金)を直接請求できますが、あくまでも瑕疵補修等のための保険であり、工事を続行するためにこの保険制度を利用することはできません。

そこで、工事を続行するには、工事を引き継ぐ施工業者と新たな請負契約を結ぶことが必要となります。本件は契約時に工事代金の四分の三を前払いしており、かなり過払いになっていると思われます。工事を他業者に引き継ぐ前に、現在の契約をきちんと解除し、精算をする必要があります。施工業者が破産して破産管財人が選任されているときは、破産管財人だけが契約を解除するか、他業者に仕事を完成させて注文者(相談者)に残代金を請求するかを選択できます。破産管財人が速やかにこの選択をしない場合、注文者(相談者)は解除するか仕事を完成させるか決めるよう、催告することができます。破産管財人が催告の期限内に仕事を完成させると回答しない限り、解除されたことになります。このような問題は法律家の助言を受けながら慎重に進めるべきです。施工業者との経緯を時系列にまとめ、契約書面や工事の進捗状況がわかるような写真等をそろえて、早急に弁護士に相談されるようおすすめします。


※特定の瑕疵:構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分の瑕疵

このウィンドウを閉じる

ページのTOPへ