バリアフリーリフォームで、希望していた浴槽と違う製品が取り付けられた。取り替えてもらいたい。
相談年月:2016年5月
半年ほど前に、浴室と脱衣室などのバリアフリーリフォーム工事を行いました。
リフォーム業者には、浴槽を浅くするリフォームをしてほしいと要望しましたが、工事が終わってみると、浅めの浴槽を希望していたにもかかわらず、以前と同じ深さの製品が取り付けられていました。このリフォーム工事は、介護保険の住宅改修に対する補助を利用して行っており、市町村のバリアフリー改修工事の補助金の交付を受けています。また、工事の3カ月後から、脱衣室にある洗濯機の排水管から漏水して水浸しになったり、浴室の壁にひびが入ったり、浴室の排水不良があるなど、複数の不具合が生じています。
リフォーム業者は高圧的な態度であり、これらの不具合についての補修請求ができずにいます。リフォーム業者に、浴槽の交換や必要な補修を請求することはできるのでしょうか。
瑕疵担保責任の期間内であればリフォーム業者に対して補修請求をすることができます。民法上の瑕疵担保期間は引渡しから1年ですが(同法637条1項)、これと異なる期間が定められている可能性もありますので、契約書を確認してください。
浴槽については、まずは、見積書と補助金申請の提出書類に記載されている浴槽の品番を確認し、その品番の浴槽が実際に設置されているか否かを確認してみてください。仮に予定された浴槽が設置されていないのであればなぜ異なるものが設置されたのか、品番どおりの浴槽が設置されているがそれが浅いものでないのであればなぜなのか、それぞれ書面で、リフォーム業者に対して説明を求め、交換等を求める協議をすることをおすすめします。
その他の不具合についても、不具合が工事後に生じたものであれば、リフォーム工事に起因するものであることが十分に考えられますので、現状を写真撮影した上で経緯をまとめ、同様にリフォーム業者に対して説明を求めることをおすすめします。
ただし、リフォーム業者は高圧的な態度ということで、浴槽については「浅くするという要望は聞いていない」、不具合については「リフォーム工事とは関係ない」等と反論してくることも考えられます。こうした事態にそなえ、有料にはなりますが建築士団体に相談して建築士等の専門家に調査を依頼し、不具合の発生原因を特定し、リフォーム工事に原因があることを確認したうえで、協議に入ることも一つの選択肢です。上記のとおり、浴槽の件も含めて、リフォーム業者がすぐに相談者の補修請求に応じることは考え難い状況ですので、リフォームに関する専門家相談を利用し、今後の交渉等の対応方針を協議することをおすすめします。
相談ID:655
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