バルコニー
<立上り・サッシ下>

住宅のバルコニーの立上り部分

バルコニーの防水層立上り・サッシ下部からの雨漏り

バルコニー(ルーフバルコニー*を含む)では、建物内への雨水の浸入を防ぐ防水層が、床面から外壁・手すり壁下部(立上り部)まで一体で施工されています。この立上り部と窓サッシが接する部分は、雨水が浸入しやすい箇所です。
防水層が適切に施工されていない場合や、防水層の立上りが低い場合は、雨漏りが発生する可能性が高くなります。

*下部が室内空間であり、居室等の屋根(ルーフ)となっているバルコニーのことを「ルーフバルコニー」と呼びます。

バルコニーの立上り部の防水層

雨漏りリスク低減のアイデア

  • バルコニー防水層の立上り高さが、適切な寸法となっているか住宅事業者に確認する。
    (サッシの下で120mm以上、その他の部分で250mm以上が望ましい)
  • 屋根の軒や庇(ひさし)の出を長くして、バルコニーに面した窓や外壁にかかる雨が少なくなるデザインとする。
  • 排水口は、原則として1つのバルコニーに複数箇所設ける。排水口を1箇所とする場合は、オーバーフロー管を設ける。

防水工事の種類

木造住宅のバルコニーの防水工事では、主にFRP防水・シート防水が用いられます。
FRP防水とは、ガラス繊維に樹脂をしみ込ませて重ねることで防水層*を作る防水工法です。防水層に継ぎ目ができにくいため、防水性が高く、軽くて丈夫な特徴があります。
シート防水とは、塩化ビニール等のシートを張る防水工法で、広くて四角形等の単純な形状の場所に向いています。
*防水の役割を果たす、水を通さない層
※本ページでは、FRP防水をバルコニーに用いた場合を想定して記載しています。

オーバーフロー管とは

排水口の詰まりや集中豪雨等により、バルコニーに雨水が溜まってしまった時に、室内へ雨水が浸入しないよう一時的に排水する管のことです。
溜まった雨水がサッシ・防水層の立上りをこえることなく排水される位置に設置する必要があるため、サッシの下端よりも低い位置に設置します。

バルコニー断面図とオーバーフロー管
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