住まいの維持管理
新築時の住宅の性能や美観を保ち、不具合の発生リスクを減らすためには、
しっかりと計画を立てて維持管理を進めることが必要です。
また、住まい手自身が中心となって日常的な手入れ・チェックを行うことも重要となります。
戸建住宅の維持管理
住宅の維持管理の計画は一般に「維持保全計画」といい、新築住宅の性能や美観を長く保ち続けるためには、維持保全計画を作り、その計画を実行することが重要です。
住宅によって最適な維持管理方法は個々に異なるので、維持保全計画を作る際には、住宅事業者に相談してサポートしてもらうとよいでしょう。また、国の認定制度である「長期優良住宅※」の認定を受けている住宅は、必ず「維持保全計画」が策定されています。認定を受けていない場合も、長期優良住宅に求められる標準的な維持保全計画の内容は、計画策定の上で参考にできます。
長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅です。長期優良住宅の建築及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請することで認定を受けることができます。
日常的な手入れ・チェック
住まいの日常的な手入れ・チェックを行うことは、雨漏りにつながる可能性のある事象や雨漏りが疑われる事象を早期に見つけることができ、「雨漏りの発生を予防」「雨漏りを早期に発見」の2つの面で期待できます。
住み始めてから「雨漏りの発生を予防」「雨漏りを早期発見」するためにできる日常的なチェックの例(住宅外部)

➊雨どい・屋根・天窓
- 落ち葉や泥等で詰まっていないか
- 目視できる範囲で、屋根や天窓の回りも確認
➋外壁
サイディング仕上げ
- ひび割れ、反り等が発生していないか
- 継ぎ目(シーリング目地)に、はがれやひび割れ等が発生していないか
モルタル仕上げ
- 同じ面に多数のひび割れ、外壁の下地まで到達する(内部の木材や防水紙等が見える)ひび割れ、庇や窓サッシ等開口部と接する部分(取合い部)のひび割れ、モルタルの浮きやはがれ等が発生していないか
➌バルコニー
➍窓・ドアの回り
- シーリング材にはがれやひび割れ等が発生していないか
- モルタル外壁の窓サッシやドア回りにひび割れ等が発生していないか
屋根に上らないと確認できない等、チェック箇所が高い位置にある場合は危険が伴うため、無理をせず、新築時の住宅事業者に相談しましょう
チェックによって
落ち葉や泥等の詰まりを発見したら…
トングなどを用いて取り除ける範囲で取り除きましょう。
ホースで水を流せる位置であれば、水で洗い流してもよいでしょう。
ひび割れ等を発見したら…
ひび割れ等の状態・発生原因によって補修の要否や緊急性は異なります。住宅事業者に相談しましょう。住宅に関することであれば、「住まいるダイヤル」でも相談を受け付けています。
「雨漏りが疑われる事象」がないか、軒裏や室内もチェック
雨漏りが発生している場合に起こる事象は、天井からぽたぽたと水滴が落ちる現象だけでなく、天井や壁等の「水染み」も例としてあげられます。特に雨が降っている日や翌日には、雨漏りが疑われる事象が現れていないかチェックしてみるとよいでしょう。
住まい手による日常的な手入れ
住宅の日常的な手入れについては、住まい手自身が主体的に進める必要があります。
正しい方法、安全に行うための注意点、効率的に進めるコツなどについては、住宅事業者に相談してアドバイスをもらってもよいでしょう。
また「住まいの管理手帳」を発行している(一財)住宅金融普及協会のホームページでは、住まいの手入れや災害対策・防犯対策等の情報が解説されています。国土交通省関係機関や住宅関連団体が運営する「住まいの情報発信局」のホームページにも、住まいの維持管理に関するリンク集が掲載されていますので、参考にしてください。
壁からバタバタ音がする?
外壁の内部に通気層を設ける構法(通気構法)を採用した住宅で、強風時に壁の中でバタバタ音がする場合、外壁内の防水紙(透湿防水シート等)の一部がはがれてあおられている可能性があります。そのままにしておくと、防水紙のはがれた箇所が雨水浸入の原因になり得るので、住宅事業者に相談しましょう。維持管理においては、音やすき間、違和感など、「小さな異変に気づく」ことも重要です。小さな異変の発見によって、不具合の発生の予防や悪化の防止につながることもあります。住まい手だからこそ気づくことができる「小さな異変」を見逃さないようにしましょう。


