4m未満の前面道路とセットバック
相談年月:2001年2月
二世帯住宅を建てることになり、去年の9月に工事着工しました。今年の1月完成の予定でしたが、2月というのにまだ完成していません。
その理由は、自動車を2台駐車出来るようにしてほしいと最初から頼んでいて、住宅会社もそれを了承していたのに、実際に車庫を作る時点になったら、敷地をセットバック(後退)しなくてはならないことが分かったためです。そのことは、打ち合わせの時には何の話もありませんでした。
セットバックについて住宅会社に問いただすと、「車庫証明を取れば道路に止められる」とか、「形として図面上ではするようにしていても、実際はしなくても良い」と言う説明でした。
しかし、電話で行政や警察に聞いてみたところ、道路が4m未満なので道路中心より2m後退をしなければならないし、後退した部分は道路として使われるとのことでした。行政と住宅会社の話が食い違っているので、今のところ外構工事がストップしたままになっています。これからどのように進めていけばよいか教えてください。
建築基準法第42条第2項により、前面道路の幅員が4m未満の場合、道路の中心線から2m後退した線が敷地の境界線とみなされます。セットバックとはそのことを言っているのでしょう。
この後退した部分には、塀や建物を建てられず道路とみなされるので、駐車場として使うことは出来ません。住宅会社の言う「使える」とか、「車庫証明を取れば良い」等と言うのは事実に反することです。また、敷地を後退した部分については、建築基準法上、土地面積に含まれないので、建ぺい率や容積率についても十分注意する必要があります。
電話だけではなく、地方公共団体の建築指導担当課と、これから紹介する専門家の建築士団体に足を運んで、確認してみてはいかがでしょうか。その裏付けをもって、住宅会社の責任者に内容証明郵便で責任ある対応を求めてはどうでしょうか。
相談ID:30
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