建築後5年で発見された防水不良等の瑕疵
相談年月:2001年1月
建築後5年を過ぎた木造2階建てアパートの経営をしています。近隣の知り合いの工務店に施工をさせましたが、半年経過したら外部鉄骨階段から錆が出てきました。
また最近、壁にシミが出ていたので合板を剥がしたところ、水が溜まっていました。親戚の住宅会社に勤めている人に見てもらい、外壁を剥がして2階の開放廊下からバケツ一杯の水を流すと、数分で1階内部の壁から水が滴り落ちてきました。外壁内部を見ましたが、ラスモルタルの防水紙がなく、合板の上に黒い塗料のようなものが塗ってありました。廊下床と壁の接続部分も防水施工がされてないようです。
施工中の現場も見ましたが、火打ち材が入っておらず、建築金物もほとんど使用されていませんでした。このような場合は、建築上の瑕疵と言えるかどうか教えてください。
引渡後半年で、外部鉄骨階段に錆が発生した原因は、塗装工事の不良、すなわち錆び止めと塗装の塗り回数の不足によるものである可能性があります。
また、住宅本体に大きく影響を及ぼす雨漏り・漏水の問題については、再度調査することが必要でしょう。バケツでの実験の様子では、防水処理ができていないように思われますし、ラスシートも張っていなかったように思われます。建築後5年経っているので、経年によって生じた雨漏りかどうかも含め、第三者の専門家に評価してもらうことをおすすめします。
店子に貸しているのでしたら、管理責任が問われる可能性があります。火打ち材、建築金物が不足していれば、構造上問題がありますので、これも調査してもらった方が良いでしょう。原因を明確にし、もし設計施工上必要なものが手抜きしてある場合には、瑕疵として修補請求は可能だと思われます。
雨漏り、漏水、構造体の火打ち材等の不具合について焦点を絞り、施工をした工務店に対し、専門家による調査とそれに基づく修補請求をしてはどうでしょうか。
相談ID:48
参考になりましたか?