新築プレハブ住宅に入居したら体調に異変が生じた
相談年月:2001年6月
4年前に、木造・プレハブの2階建て住宅を新築しました。7月に工事が完成し、8月に引越し入居しました。クロス工事が完了したのは、7月中旬の記録があります。入居時に夫婦ともに目がチカチカし、特に妻の症状がひどかったことを憶えています。それまで妻に喘息はありましたが、アレルギーはありませんでした。新居に入居する前は、鉄筋コンクリート造賃貸マンションに7〜8年暮らしていましたが、体調の異変を感じたことはありませんでした。新居は、床:複合フローリング、壁:ビニールクロス(下地はパーティクルボード)、天井:ビニールクロス(下地はパーティクルボード)仕上げになっています。新築後4年経過しましたが、夫婦ともに風邪をひきやすくなり、最近、保健所に依頼して検知管によるホルムアルデヒド簡易測定をしたところ、結果は0.25ppmでした。
なお、暖冷房設備は居間に床暖房が設置され、それ以外は全てエアコンを使用しています。
この数字は、厚生労働省の指針値0.08ppmに比べ高すぎると思われますが、どうすればよいのでしょうか。
建築工事完了後できるだけ入居を遅らせ、その間の通風・換気を行い、建材や接着剤から出る汚染化学物質を、屋外に放散させることがすすめられています。約1ヶ月間、入居まで空いていたわけですが、換気の窓開け等が充分行われていなければ、入居を遅らせた効果がなかったことになります。ホルムアルデヒドに限らず化学物質の低減には、通風・換気の励行が最も効果があると言われています。新鮮な外気を窓や給気口から取り入れるとともに、反対側に位置するトイレや浴室等の換気扇を作動させ、強制的に効率のよい通気をはかる工夫が必要です。できるだけ屋内に空気のよどみを作らないように、通気経路も考えて下さい。
床暖房の複合フローリングから、化学物質放散が考えられますので、体調が戻るまで使用を見合わせてはいかがでしょうか。ただ、代わりの暖房器具としても、石油やガスの開放型暖房機は化学物質を発生させますので、避けなければなりません。
また、特定された原因によっては損害賠償請求も考えられますので、専門家に調査してもらうことをおすすめいたします。
相談ID:301
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