ご相談内容

相談年月:2001年4月

昨年12月、木造2階建ての建売住宅を購入しました。契約前から、庭が赤土で水はけが悪いと感じていたので、施工業者と「水はけをよくする」という約束のもとに契約を結びました。ただし、この約束は、まったく文書には残っていません。
翌年1月になっても、水はけの状態が改善されていなかったので、施工業者に、「赤土より黒土のほうが水はけがいいと聞いているので、黒土に替えてほしい」と頼み、業者は深さ30cmほどの土をはぎとり、黒土に入れ替えました。同年2月に入居しましたが、水はけは全く改善されていません。
施工業者は、「まだ土が落ち着かないので、もう少し様子を見るように」と言います。しかし、4月はじめ庭におりてみたら、膝下までぬかるみに埋まってしまう状態でした。
近所の方の話では、以前、ここに別の業者がビル建設を企画したところ、土を掘り進めるうちに水が沸いてきて、ビル建設を断念した過去があるそうです。
業者に改善を強く申し入れていますが、業者は「あなたの希望どおりやったんだから」と責任を認めず、工事費用は実費になると言います。確かに、私は黒土を入れるように言いましたが、相手はプロなのだから、それで水はけが改善されるかどうかわかりそうなものではないでしょうか。当方が費用を出すしかないのでしょうか。

回答

近所のお宅では、あなたの庭のような水はけの悪さは見られないということであり、以前、その土地に別の業者が深い掘削を行い、水が出てきてビル建設を断念した過去があるという話から、土地を深く掘り下げたことによって水が寄ってきてしまったのではないかと考えられます。また、黒土は、確かに赤土よりも水を吸い込みやすいのですが、黒土に替えたからといって、急に水はけがよくなるものでもないと思われます。
地質調査会社などに水位の調査をしてもらい、どのあたりから水が出て来るかを調べてみてはいかがでしょうか。それがわかれば、水をポンプアップする、コンクリートを打って防水シートを敷き、土を入れるなど、対処方法も考えやすくなります。
契約前から業者と「水はけをよくしてくれるなら買う」という口約束があったとのことですが、その旨を記した文書が何もないのであれば、言った言わないの争いになるかもしれません。それでも、業者にこういう約束で契約したことを、もう一度主張してみることです。さらに、業者に、水はけをよくするためにどんな工事をやったか、今後の工事はどのような方法でやるつもりか、きちんと水位の調査からやってほしいことなどを文書で申し出て、費用負担の割合も含めて、業者と話し合ってみてはいかがでしょうか。

相談ID：329