竣工1ヶ月後に生じた木造住宅の基礎のひび割れ
相談年月:2001年3月
竣工後1ヶ月を経過した在来木造2階建て住宅ですが、高さ40cm程度の基礎コンクリートの四方に、長さ40cm・幅0.5mm程度のひび割れが垂直方向に5箇所発生しているのを最近発見しました。住宅会社の現場監督に話すと、「コンクリートはこの程度であるとひび割れが出るもので、昔の住宅はコンクリートなど基礎に使っていないし、石の上に束で支持していた。この程度のひび割れは全然問題ない」と言われました。
この住宅は、着工前に40cm程度の盛土を行い、すぐに基礎工事を始めました。また、ベタ基礎ではなく布基礎で、基礎コンクリートを打った後に3日後には仮枠を外しています。
当方は建築に関して素人なので、現場監督が話すことが正しいかどうかの判断ができないのですが、ひび割れに関しては納得できないので、相談したいと思っています。
竣工後1ヶ月で、四方の基礎にひび割れが生じているのは、仕上げの単なるヘアクラックとは考えにくいです。まず、盛土後に地盤をよく転圧しないで布基礎を施工したために、基礎の沈下によりひび割れが生じた可能性があります。また、3日で仮枠を外して土台から本体を建ち上げたことによる養生不足や、基礎鉄筋の被り厚さ不足等もひび割れの発生原因として考えられます。構造図を業者に請求して、どういう構造で施工したかを確認したらよいかと思います。構造図を見れば、建物がどのようにして支えられているかが分かりますが、構造図を持参した上で建築士に相談しないと理解は困難でしょう。
ご自身でできることとして、まず、現在のひび割れの状態を図面上に写しておき、同時に写真を撮っておきましょう。油性ペンで、ひび割れの先端に線をひき、その線を引いた年月日を記入しておけば、その後、ひび割れの箇所が増加した場合やひび割れの幅が広くなったり長さが伸びたりした場合に、相手に対して瑕疵修補を請求する材料となります。
相談ID:351
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