築1年9ヶ月の鉄骨造の戸建注文住宅。基礎に多数のひび割れが発生している。
相談年月:2009年5月
2年前に新築した鉄骨造2階建の注文住宅に住んでいます。
最近、基礎コンクリート部分に30箇所以上ものひび割れが発生していることに気がつきました。そこで、新築した住宅会社に調査を依頼し、基礎部分のコア抜きをしてコンクリート強度を調べてもらいました。
調査結果について、住宅会社の担当者は、「ひび割れの幅やコンクリート強度から考えて、ひび割れは乾燥収縮によるもので、基礎の強度や構造には全く問題ない」と言ってきました。
専門家ではない担当者からそのような回答を得ても安心できません。近隣には、同時期に建てた住宅が何棟もありますが、これほど基礎にひび割れがある住宅は見かけません。
打設方法に問題があったのでしょうか。
(その後、建築士の面談相談を受けて、再度相談電話があった)
第三者の建築士にも写真や図面を見てもらったところ、基礎が沈んでいるとは考えにくいが、ひび割れの本数が多すぎるとの見解を得ました。今後、どうすればよいでしょうか。
基礎のひび割れの発生原因は、乾燥収縮によるものの他、地盤に問題がある場合、基礎鉄筋のかぶり厚さの不足や型枠の取り外し時期が早かった場合等、いろいろな要因が考えられます。現在のひび割れの時期や位置を写真と図面に記録しておくことが大切です。
住宅会社の担当者からは問題ないと回答されたということですが、住宅会社の責任者に対して調査報告書を求めるとともに、安全性を確認する旨の説明文書を受け取ることをおすすめします。その結果を踏まえて、第三者の建築士に対して調査を依頼したり、住宅会社による調査報告書の内容と現場・図面を照らし合わせて精査してもらうのがよいと思われます。
(建築士による面談相談後の電話相談に対して)
さらに現地調査を受けるのも方法ですが、当面の対処方法としては、エポキシ樹脂の注入等によりひび割れを補修し、鉄筋のさびを防止することが考えられます。
その上で、ひび割れが進行するのかどうか、たとえば住宅会社に3カ月ごと程度の点検を求める等して、経過を注意深く観察してみることをおすすめします。
相談ID:390
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