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マンションのキッチン混合水栓から漏水。水栓メーカーに責任を問えるか。

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ご相談内容

相談年月:2010年10月

築10年になる鉄筋コンクリート造マンション7階部分に住んでいます。この夏、実家に帰省している間に、畳が浮き上がるほど家中が水浸しになり、階下3戸まで漏水しました。階下については、管理組合の保険から補修費用が出て修理が終わりました。しかし、私の住戸では、畳の交換等がされていません。
関係者が集まって調べたところ、キッチンの混合水栓のシンクキャビネット内部分耐圧フレキホースからの漏水で、水栓のメーカーが原因を調査すると言って部品を持ち帰りました。この水栓にはゴムのホースが付いていて、内部の樹脂が溶け出して黒い粉が出る可能性があり、メーカーでは、消費者の申し入れがあれば、無償での取替えに応じています。我が家では、これまで黒い粉は出ませんでした。メーカー側の調査では、ゴムが劣化したまま継続使用したため、内部の劣化が更に進み漏水にいたったとの見解でした。部品については交換すると言っていますが、拡大被害を生じたフローリングや畳の補修費用については未対応です。
メーカーは、代理人弁護士を通してでなければ交渉に応じないといってきています。これからどうすれば良いでしょうか。

回答

(1) 製造物責任法に従えば、部品メーカーは、マンション販売会社に引き渡してから10年間は、PL責任を負うことになります。しかし、メーカーが原因を認めていたとしても、ちょうど10年が経過している可能性があるので、他の責任を合わせて追及することを検討するのがよいと思われます。
黒い粉が出る黒水現象によりフレキホース内部が劣化して漏水事故を生じる可能性や頻度が高いことを、メーカーが認識しながら適切な措置を講じないのであれば、その対応は不誠実であると考えられます。その場合、混合水栓部分の交換のみならず、不法行為に基づく損害賠償として、拡大被害を生じた住居部分についての補修費用を請求することも可能でしょう。
(2) 当事者間での交渉がすでに困難になっているのであれば、訴訟や国民生活センターのADRを利用して解決を試みることをおすすめします。国民生活センターのADRでは、重要消費者紛争について、事件・業者名の公表権限があるので、相談者の案件を解決する方法として適切であるとともに、新たな被害拡大を防ぐ方法となるでしょう。

相談ID:425

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