もともと不具合の多かったマンション。震災で無数のひび割れ発生。
相談年月:2011年7月
4年前のマンションの引渡し後から内壁のひび割れなどがあり、その後の地震により雨漏りが生じ、管理組合の費用負担で補修しました。東日本大震災では、建物の外壁、内壁、ベランダ、廊下に無数のひび割れが生じ、一部地盤も沈下しています。
これまでの経緯からも、もともとの建物に問題があったと考えていますが、売主は、不具合は軽微なものだと言い、補修に応じません。どうしたらよいでしょうか。
ひび割れにはいろいろな原因がありますが、これまでの不具合の発生状況、今回の地震による建物被害状況から、建物に引渡し当初から瑕疵が存在していた疑いがある場合は、まず、管理組合として売主に不具合の原因調査を求めるとともに、その説明文書を要求することをおすすめします。
その結果や図面等を揃えて、第三者である建築の専門家に相談し、必要に応じて詳しい調査を依頼してはどうでしょうか。調査をする際には、あらかじめ、調査費用の負担について売主と管理組合との間で十分に打ち合わせをする必要があります。
調査の結果、引渡し当初に瑕疵があったことが明らかになれば、震災にかかわらず、売主の瑕疵担保責任による補修工事の実施や調査費用の負担等を求めることになりますが、売主が異なる主張をすれば争いになる場合もあリます。
なお、ご相談の住宅が建設住宅性能評価書が発行された評価住宅等の場合は、弁護士と建築士による専門家相談や、住宅紛争審査会での調停等を受けることも可能です。
相談ID:455
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