施工業者と工事の遅延や不具合について交渉をしているが、交渉に応じないばかりか工事をやめると言い出した。
相談年月:2016年5月
築40年の住宅をリフォームしています。完成予定日を過ぎましたが、まだ完成していません。職人が来ないこと、作業が遅いこと、人手を増やさないことが工事の遅延の原因だと考えています。また、建具の選定や位置決めに関する相談がないなど、職人の工事の進め方に不満があります。壁や窓が斜めに取り付けられるなど、施工能力が疑われる工事内容も散見されます。
完成予定日経過後、工事の遅延と対応の悪さを理由に、職人を変更してほしいと施工業者に申し入れたところ、施工業者は、職人を変更するのであれば工事を中止したいと言ってきました。実際に、後日、自宅に置かれていた部材は引き上げられました。工事は途中の状態であり、外壁が張られていない部屋もあります。断熱材の雨濡れや防犯の心配をしています。
今の施工業者のまま職人を変更して工事を続けてもらうか、支払い済みの代金を精算したうえで他の施工業者にお願いして工事を進めてもらうか、いずれかの方法をとりたいと考えています。今後どうしたらいいでしょうか。
外壁が張られていない状態で長く放置すると、露出している部材が腐朽または劣化するなどの不具合が発生することが懸念されます。支払金額を精算し、新しい施工業者を探すための時間がかかると考えられますので、まずは今の施工業者に外壁工事だけでも完了してもらえるよう交渉してみてはいかがでしょうか。そのうえで、その後の工事について交渉し、職人を変更できない場合には施工業者が適切な現場管理を行うことや職人を追加することを求めることが考えられます。
反対に、これ以上、今の施工業者に外壁工事を依頼したくないときは、契約を解除して支払い済みの代金を精算し、別の施工業者を探すことになります。契約の解除や損害賠償請求ができる場合については、契約書に規定されているので、まずは契約書を確認してください。
いずれの場合でも、交渉に際しては、要望を書面化し、書面での回答を求めるようにしましょう。打合せを行う場合は、打合せの内容を書面に残すようにするとよいでしょう。また、写真を撮影するなど、あらかじめ現場の状況を詳細に記録しておくことも重要です。工事を継続してもらう場合は、今後の工程表や約束内容についても書面で提出してもらうことをおすすめします。今の施工業者との契約を解除する場合は、解除の仕方や中途解除の精算方法等についてリフォームに関する専門家相談を利用して、弁護士や建築士からアドバイスを受けるとよいでしょう。
相談ID:657
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