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購入した中古マンションで、台風の際、サッシから雨漏りするなどの不具合がある。

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ご相談内容

相談年月:2024年9月

 築30年鉄筋コンクリート造15階建ての分譲中古マンション。2023年に7階住戸の売買契約を締結し、引渡しを受けました。売主である不動産業者が全面リフォームして販売した買取再販物件で、既存住宅売買瑕疵保険*1が付いています。
2024年8月下旬の台風で、バルコニーの掃き出し窓の下枠から室内に雨水が浸入しました。上階の住戸でも同様の事象が発生したようです。
 リフォームでは既存サッシの交換はしておらず、通常の雨では雨漏りは発生しない状況です。売主の責任を問えるでしょうか。
 また、キッチンに給気口がありますが、換気扇を使用すると、サッシ部分から隙間音が発生します。サッシの不具合について売主に責任を問えるのでしょうか。

回答

 まず、分譲マンションの場合、管理規約が定められていることが多く、管理規約上、窓のサッシは一般に、共用部分(マンションの区分所有者が共有する部分で、管理組合が管理責任を負う部分です。)に該当すると定められています(国土交通省が定めている標準管理規約では、窓のサッシは共用部分に該当します。)。
 仮に窓のサッシが専有部分に該当する場合、売主に対して契約不適合責任の追及が検討できますので、その場合、相談ID:709の回答が参考になります(なお、築30年の中古マンションであるため、契約不適合を検討する際、築年数の経過による老朽化も念頭に置く必要があります。)。
一方で、窓のサッシが共用部分に該当する場合、そもそも共用部分の瑕疵が売買目的物の契約不適合に含まれるか、という点を検討する必要があります。この点、裁判例では見解が分かれているところです。
 つぎに、共用部分に瑕疵がある場合、既存住宅瑕疵保険が利用できるか、という点についても検討が必要となります(保険の利用の可否とは別に、専門家相談は利用できます。)。
 第三に、共用部分の修繕に関する留意点は、相談ID:711の回答をご参照下さい。
 なお、サッシは下枠の隙間調整部品(気密ピース*2)などで雨水の浸入を防いでいますが、台風などの強風、強雨時には風の吹き上げにより、下枠部分に雨水が溜まることもあります。通常、サッシの下枠のレール部分にはある程度の雨水を処理できる溝が設けられており、ここに溜まった雨水は外部へ排出される仕組みになっています。台風のような強雨、強風時に室内への漏水が生じるとすると、サッシ自体及びサッシ周囲部位に不具合があることも考えられます。なお、台風やゲリラ豪雨等、通常ではない気象状況の場合、サッシ下枠などから屋内に雨水が入ったとしても、免責になる可能性もありますが、いずれにしても売主に原因の調査を依頼してよいと考えます。
また、換気扇を使用して排気する際には、別に設置されている給気口などからの吸気が必要になります。その量(給気量)が不足していると、室内気圧のバランスが崩れてサッシの隙間から空気が侵入し隙間音が生じることもあります。設備機器類の保証期間は引き渡し後2年間とされていることが多いので、売主に現状を確認してもらい、排気と給気のバランスなども含めて、原因調査と改善策の提案を求めるとよいでしょう。

 

参照条文:民法562、563、564・415、564・541条、建物の区分所有等に関する法律4条、11条、18条

*1「既存住宅売買瑕疵保険について(住宅瑕疵担保制度ポータルサイト内)」国土交通省住宅局参事官(住宅瑕疵担保対策担当)付
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/consumer/existing_housing.html
*2気密ピース:主に引き違い窓や引き戸のサッシにおいて、ガラス戸とサッシ枠の間の隙間を埋め、気密性を高めるための部品(メーカーによって呼び名が異なる。)

相談ID:710

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